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画家を志す人へ
[ 創造の中心 ]
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「ひとりの人間が、真の芸術家であるか否かは、
その人間と大宇宙の関係を、自分の仕事を通して
表現する能力があるかどうかによって決定される。
人間は大宇宙と触れることによって幸福になる。」
私が最も尊敬する建築家、アントニン・レーモンドの言葉です。
この言葉は建築家にとどまらず、画家、彫刻家をはじめ全ての芸術家がこの意味を真に理解して創作すべきものである、と思います。
何十年も絵を描いているうちに、いつしか技術のみを追求したり、何のために絵を描いているのかわからなくなってしまう、そういう人が数多くいます。
絵を描くということの原点を見失うと、結局作品もつまらないものになってしまうのです。
画家を志すということは、アントニン・レーモンド氏が言うように、大きな心を持って、宇宙と自分との関係を表現することを、何十年も続けていくことのできる人になる、ということなのです。
つまりそれは、創造する人にとって最も大切な原点とも言えることで、画家や彫刻家、建築家は、いつもその事を心にとめ、創造の中心においておかなければならないと思うのです。
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