

関節リウマチについて
日本人の約60万人が関節リウマチといわれ、特に女性に多い病気で知られる。指などの関節に変形を起こしている高齢患者さんを目にすることが多いため、高齢者の病気と思われがち。しかし30歳代から発症するケースが多くなるため、若い女性も関節リウマチを意識し、体の異変に注意したい。よりよい日常生活を続けるには、発症した早期に治療を開始することが重要という。
札幌市西区にある北海道内科リウマチ科病院(http://www8.plala.or.jp/HMCR/)の谷村一秀院長に話を聞いた。
関節リウマチとはどんな病気ですか?
炎症が関節に起こり、骨や軟骨が徐々に壊される病気です。
全身のさまざまな関節が痛んだり、腫れたりします。原因は不明ですが、免疫の異常により関節に炎症が起こります。
このため関節が腫れたり、強く痛んだりして、そのまま放置すると骨や軟骨が破壊され、関節に変形が起きることで日常生活にも支障が出てきます。
患者さんは多いのですか?
国内には80万人以上の患者さんがいるといわれています。その内の約8割は女性で、30歳~50歳代にかけてが発症のピークです。一般の方にはなんとなく高齢者の病気と思われがちですが、これは中年以降で発症した方の炎症が進み、関節の変形が起きてしまっている患者さんを目にすることが多いためだと思います。現在では生物学的製剤という良いお薬ができたこともあり、昔に比べると治療に光明も差してきています。
治療はどのように行われていますか?
治療は薬物療法、基礎的治療(患者指導)、リハビリテーション、手術療法に大きく分けられます。
薬剤による治療は、非ステロイド抗炎症薬、抗リウマチ薬、ステロイド薬、生物学的製剤があり、作用や使い道も違いますから、専門医による治療が大切です。
また、患者さんは医師の指示を守って正しく使用することが重要になります。
薬物療法とともに大切なのがリハビリテーションと基礎的治療です。
関節に負担をかけず、少しでも楽に暮らすためには、日常生活の工夫と自主訓練が必要です。
当院ではリハビリとともに、できるだけ普通の日常生活を続けられるよう生活指導、栄養指導、運動療法などの専門職が患者さんに直接指導する体制をつくっています。
特に内科と整形外科、リハビリテーション科などが連携して総合的な診療をする必要があるため、当院では治療が特定の専門領域だけに限定されないよう、チーム医療を基本とした病院として機能させています。
30歳代の女性に発症した場合、妊娠・出産はできますか?
患者さん中には今後結婚を控えている人もいます。30歳前後の女性患者さんで妊娠・出産を考えている主婦の方もいます。
治療で免疫抑制剤や抗リウマチ薬を服用している人が妊娠・出産をする場合は、医師に現在の病気の状態を判断してもらい、薬を調整して計画的に進めていくことが必要です。そのためにも、病状を安定させて行くことが大切になります。
特に免疫抑制剤は催奇形性などがあるため、患者さんの病状が安定していて、医師の指導を受け、計画的に進めていくことで妊娠・出産は可能といえます。
早期発見のためのサインを教えてください
従来、次の7つの項目のうち、次の4つ以上該当すると関節リウマチと診断されました。【1】朝のこわばりが1時間以上続く、【2】3ヶ所以上の関節の腫れがある、【3】手首、指の第2関節、第3関節の何れかに腫れがある、【4】腫れが左右対称に現れる、【5】リウマトイド結節(肘・膝・指関節などにできる瘤[コブ]のようなもの)がある、【6】血液検査でリウマトイド因子が陽性、【7】エックス線検査での診断、です。
しかしこの診断法では治療の開始が遅れることがあるため、早期に発見、診断することを目的として、2009年に新たな関節リウマチ新分類基準が提唱されました。この分類方法では関節の腫れや痛み、また血液所見(リウマチ反応や炎症反応)などを点数化し、一定以上の点数をもとに診断するものです。この新たな基準によって診断精度も向上することができました。
関節リウマチは、発症後早期に、急速に進行していくことが分かっています。できる限り身体機能を保つためには、さまざまな機能障害が起きる前に、できるだけ早く治療を始めることが大事です。
MEDIA OFFICE C-Press(http://www.c-press.jp)からの転載
検査
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- 関節超音波検査パンフレット「関節リウマチにおける超音波検査(武田薬品:健骨隆々 Vol.2 No.2 p.8-11)」をご紹介いたします。
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当院では 日本リウマチ学会リウマチ専門医 がリウマチ科外来を担当しています。関節リウマチをお疑いまたはお悩みの方はお気軽に外来までご相談ください。
治療
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関節リウマチパンフレット「関節リウマチと上手につきあうために[PART Ⅱ]」をご紹介いたします。[PART I]と合わせてご活用ください。- ※以下からダウンロードできます。
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関節リウマチの原因は不明なので、リウマチの原因を取り除く根治療法は今のところ期待できません。リウマチの治療目標は以下の通りです。
■関節の痛みを抑える
■リウマチの活動性や関節の炎症を抑える
■関節の変形を予防し、動かせる範囲を保つ
■破壊された関節の働きを再建することに主眼をおく
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関節リウマチの治療に使用される薬剤には以下のようなものがあります。それぞれの薬剤は作用のメカニズムが異なり、使い道も違います。主治医の指示を守って正しく使用することが大切です。
■非ステロイド性抗炎症薬
痛みや炎症を抑えるための薬剤です。
■ステロイド薬
強力な抗炎症作用と免疫抑制作用があります。
■抗リウマチ薬
免疫異常を改善し、病気の進行を抑えます。
■生物学的製剤
炎症の悪化や関節の破壊を促進するサイトカインを抑制します。
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- ■安静
- リウマチの活動性が高いときは、微熱があり疲れやすくなります。炎症の強い部位の関節は腫れや熱感があり、安静にしても痛み(自発痛)があり、関節を動かすと痛みが強くなります(運動時痛)。
- リウマチは関節だけでなく全身が消耗する病気です。そのため、全身と関節の安静が必要です。睡眠を十分にとるとともに、昼間も疲れたら昼寝をすることが大切です。
- リウマチの患者さまは30〜50歳代の女性に多く、主婦の方が多いことから、午前中の家事が片付いたときや夕食の支度に取りかかる前に横になって休息をとるとよいでしょう。
- 何時頃に疲れを感じるかがリウマチ活動性の目安の一つになります。
- 関節の腫れと痛みが強いときには、関節の安静を保ち、関節の変形を防止するために補装具で関節を固定することもあります。その場合でも一日に一回は関節を十分に動かすことが大切です。
- リウマチの活動性が治まり関節が軽いときには、できる範囲で普通に日常生活を送ってよいのですが、その場合でも疲れが強くなる、あるいは関節痛が強くなる一歩手前で休息を取るようにします。
- ■保温
- 関節を冷やすと関節痛が強くなることがあります。寒い季節はもとより、夏も冷房の冷風が直接当たるのを避けて、長袖や長ズボン、ブランケットなどで関節部位の保温に気をつけましょう。
当院では 日本リウマチ学会リウマチ専門医 がリウマチ科外来を担当しています。関節リウマチをお疑いまたはお悩みの方はお気軽に外来までご相談ください。
関節リウマチ 担当:診療部








