こだわった暗室用品

 玄光社発行の「B&Wプリント・ワークと暗室」には写真家の暗室が写真や図,文章で紹介されていて,暗室を造る上で とても参考になりました.その中でサンダースのイーゼルマスク,セスコライトのトレイ,グララボのタイマーなどが多くの 暗室で使われていることが分りました.暗室用品を揃える上で,プロが使っていればそれなりの良さが備わっているはずと 考え大いに参考にしました.

Durst ELITE 2000 Multigraph

 引伸機は 4×5 サイズまで対応できるダースト・ラボレーター1200に自動焦点機能とヘッド昇降の電動化,さらに多階調印画紙 対応ヘッドが付いたものです.暗室を整理するカメラスタジオからの出品をヤクオフで手に入れました.ダーストの引伸機は 昔から関心がありましたので願ってもないものが手に入りました.ELITE 2000 Multigraph の光源は散光式です.ラボレーター 1200にはいろいろな光源が用意されていて,点光源(集光式)のバリポイントが欲しかったのですが,調整が煩雑だったり ネガの傷やほこりが目立つとの記述があります.またカラー用引伸ばし機に見られる拡散ボックス備えた散光式はコンデンサー レンズを使った集散光式に比べて軟調にプリントされるとのことです.コダックT-MAXフィルムのネガのコントラストの調整は 現像時間の増減で行いますが,散光式引伸ばし機で焼き付けるときを基準にしているようです.
 

自動焦点機能

 コントロールボタンの操作でヘッドとレンズが電動で上下します.どちらも粗動,微動の2段階で速度が変えられ,この動きは とても軽快です.自動焦点はEL-Nikkor 50 mm 2.8, 63 mm F2.8, 105 mm F5.6 の引伸ばしレンズに合わせてあります. ヘッドを上下しプリントの像の大きさを合わせるとそれに追随してピントも自動で合います.焦点を合わせるためにイーゼルマスクの 高さを入力する必要がありますが,VT2000単独とVT2000+VT1400重ね置きの値を入力するだけでそれぞれの場合でも焦点が合います.

多階調対応引伸しヘッド用コントローラー

 マルチグラフは多階調印画紙に対応したヘッドで,ボタンで号数を指定すると諧調が0.1号刻みに変化します.コントローラーの キーの不具合で使用できない状態に陥っていましたが,思い切ってコントローラーを分解し,基板をケースから取り外して基板上の スイッチカバーを外し,スイッチ部に接点復活剤をスプレーしたら接触不良が改善し問題なく使用できるようになりました.

四枚羽根イーゼル

 サンダースのVT1400 の作りの良さもあってVT2000 も揃えました.重さも15 kgもあってフレームを上下してもびくともしません. そこでVT2000は常時引伸機の台板の上に置き,その上にVT1400を置いています.半切以上の大きさに伸ばすときはVT1400を どかして使用します.VT2000のイーゼルマスクは保管場所にも困るのでVT1400を使うときはVT2000の上に置きっぱなしにします.

セーフライト

 暗室用セーフライトの増設が必要になり,思い切ってコダックのセーフライトを手に入れました.アジャスタブルセーフライト ランプモデルBの中古を入手したところ,付属していたセーフライトフィルターOAの明るいのに気を良くし,さらに同社の ダークルームランプ中古を2個調達しました.フィルターは多諧調印画紙用のOCフィルターを使っています.

セスライトのトレイ

 セスコライトのトレイで 11×14 用と14×17 用,16×20 用を所有しています.イーゼルマスク同様 16×20 を使わない手はないので, 8×10 以下の印画紙は 11×14 サイズのトレイを使い,11×14 以上の印画紙は 16×20 サイズのトレイを使います.液量は 11×14 が 2.5 リットルで 16×20 は5リットル使っています.16×20 用トレイはもう少し液量が欲しいところですが,イルフォードの定着液は 1瓶5リットルなので新たに封を開けるのも忍びないのでこれで間に合わせています.

ルーペ

 引伸ばしルーペと言えばピークと言われるくらい定評のあるもので,非常に見やすくピントの山がつかみやすいものです.同社の ルーペは3種類ありますが,これはⅡ型で中間に位置するグレードです.引き伸ばし機は自動焦点で精度は十分ですが,プリント時には ピントの最終確認に用いています.


暗室時計

 フィルム処理にはアナログ式のタイマーを用います.大きいので離れていても見やすく,フィルムの現像時間が1/4分単位で指定 されているため時間のセットも簡単です.プリント処理には防水のテンキータイマーでプリント処理に使います.現像,定着ごとに 処理時間が違うので2個を使い分けます.

ドライスクリーン

 バライタ紙の乾燥にはカルメットのドライスクリーンを使います.大きさは60×75 cm(24×30 インチ)でホームセンターで 売っている棚の支柱を使って8枚を縦に並べた簡易乾燥棚を組み立てます.11×14サイズの印画紙なら1枚のスクリーンで2枚ずつ 乾燥できます.