ギターのカッティング時に、和音の構成がはっきり聞こえるドライブです。深い歪みは得られませんが、アンプをドライブした時の様な歯切れのいいサウンドです。
回路図
まず、ギターの出力インピーダンスの影響を除去するために、入力バッファ部のJ-FET(Q1)でインピーダンスを下げます。次がドライブ段です。74HCU04は元来デジタル回路で使用されるロジックICですが、内部回路はMOS-FETと呼ばれる真空管に比較的近い特性を持っているトランジスタです。これをアンプ代わりに使って、クランチなサウンドを得るわけです。74HCU04には6個の反転アンプが入っていますが、今回は2個を使用します。このアンプはちょうどOpAmpの反転増幅回路に近い動作をします。つまり大雑把には、初段のアンプの場合、G = -(R7/R6)の関係にあります。
74HCU04の電源部はツェナ−ダイオードで4.7Vにしています。これは、74HCU04の電源電圧の耐圧が5Vであるためです。
74HCU04のピン配置を以下に示します。
好みのサウンドに変えるには・・
回路の定数などを変えるといろんな音に変化します。これが自作の醍醐味! 世界に1つの自分だけのクランチドライブを作ってください。
歪みすぎる場合
R5(4.7k)を大きくしてください。例えば、10KΩ、22Ω等です。
太めの音にしたい場合
C4(0.22uF)を大きな値にしてください。例えば、1μF、4.7μF等です。
部品表
種 類
部品番号
値 又は 型番
数
備 考
IC
U1
TC74HCU04
1
DIP14 74シリーズCMOS。
74HC04はNG!
ICソケット
DIP14ピン
トランジスタ
Q1
2SK30ATM-GR
J-FET
ダイオード
D1
RD4.7JS
ツェナーダイオード400mW
D3
1SR139-400
1A程度の整流ダイオード
LED
D2
お好みで!
抵抗器
R1
33kΩ
1/8W〜1/4Wカーボン抵抗
R2
56kΩ
R3
1kΩ
R4
1MΩ
R5,R9
10kΩ
2
R6,R10
4.7kΩ
R7
100kΩ
R8
270kΩ
コンデンサ
C1
0.01μF
フイルムコンデンサ
C2
100μF
アルミ電解コンデンサ
C3
22μF
C4 C7
0.22μF
C5
0.1μF
C6 C8
100pF
セラミックコンデンサ
C9
4.7μF
タンタル電解コンデンサ
C10
0.001μF
標準ジャック
J1
3極ステレオタイプ
6.3Φ
J3
2極モノラルタイプ
スイッチ
SW
DS-008 6P
フットスイッチ
DCジャック
J2
2.1Φ
電池スナップ
V1
OO6Pタイプ
可変抵抗器
VR2
10KΩ(A)
LEVEL用
VR1
250kΩ(B)
DRIVE用
つまみ
基板
2.54ピッチのユニバーサル基板をお勧めします。
ケース
ノイズ削減と加工性からアルミ製のケースをお勧めいたします。
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