人生で勝利を

           治めるために

         
 
 
ノ ー シ ス 入 門〜中編〜
                          
   
ミゲル・ネリ(機関誌ノーシス7号より)
 
              

神聖な火花

  私たち人間は、肉体と霊と魂から成り立っています。肉
体は地球から与えられたものですが、魂と霊はたいへん
遠くから来ています。
 
   無限の銀河系、その宇宙がかたちづくられるところから
創造が始まります。中心太陽から八つの宇宙がそれぞれ
のコスモスをもって出来上がります。

   そして創造主の神聖な火花のひとつ、それが地球上で
私たちに生命を与えるために宇宙を通ってきます。創造主
から旅立った神聖な火花は、天の川を通るときにその女性
的な要素を受けとります。
そのとき「ラー」の音が響きわたります。
 
   中心太陽というのは私たちの宇宙の父と呼ペるもので
あり、密教でいう大日如来はこれにあたります。私たちの
宇宙の母にあたるものが天の川です。インドでは天の川
のことをマハ・クンダリニーと呼びます。そして牛がその象
徴としてあがめられています。また英語ではミルキー・ウェ
イといいますね。
 
   さてこの神聖な火花は、次には私たちの太陽系の太陽
を通りますが、そのときに宇宙には「ソ」 の音が響きわた
ります。そしてこの大陽から命の喜びと創造性が与えられ
ます。
 
   太陽系を通るときには「ファ」 の音が響きわたります。
それはちょうど、私たちの太陽系の惑星がある宇宙空間
にうかぶ星のようなものです。「ファ」の音は、私たちの太
陽系の自然界の調和を促す音です。

   そうして私たちのエッセンスともいうべきこの神聖な火
花は、知的なかたちをとるためにひとつの天体にたどりつ
きます。地球ではない、他の天体である可能性もあります。
そのときに「ミ」の音が響きわたります。


鉱物界・植物界での習得


  天体にたどりついた火花は、まずその天体の鉱物界に
入ります。このときに「レ」の音が響きわたります。その時
の私たちは、ひとつの天体の一部をなす鉱物なのです。

  そして鉱物としての進化を続けていきます。たとえばカ
ーボン、炭素であるなら、たいへんな圧力でダイヤモンド
になります。さらに何千年、何万年の月日を経て、黄金へ
と進化していきます。そしてその時その時の形態をもって、
地球の有益な存在であり続けるわけです。

  そうあるために、まず石の中に表現をとったのです。神
聖な火花が経ていく創造のプロセスの一つであるといえ
るでしよう。巨大な谷や荒れ狂う海、あるいは砂地の一
部……、それらはみな神聖な火花の表現の一つです。

  私たちの神聖な火花が地球についた時、そのような自
然界の一部としていろいろなかたちをとって、役に立って
きたのです。
 
  さてそのようにして鉱物界での習得をおえた時に、次な
る段階、すなわち植物界での表現が始まります。たとえば、
水の極度に少ない砂漠の中で、強くたくましく育っていくサ
ボテンの一つになります。そこでは忍耐力を養うことができ
るでしょう。

  食養となるサボテンは内分泌腺の栄養となるものです
が、それは砂漠というきびしい環境の中で生きのびるに
は、私たちの感情と大いに関係のある内分泌腺の強化
が不可欠だからです。私たちがサボテンでいる時に、そ
うした性質を習得することができます。
 
  そして次には美しく咲き誇る花になります。地球の表面
に色をそえ、かぐわしい香りをただよわせて人間たちの心
をなごませ、清らかにする花になるのです。これだけ多く
の種類の花があり、さまぎまな色が存在するのはそのた
めです。

 このすばらしい色のバイブレーションの中に、創造のすべ
ての色と調和が表現されています。そしてそこから芸術家
たちのインスピレーションも生まれ、恋人たちの愛も生まれ
ています。それらは創造だからです。
 
 植物界では葉緑素を通して、体内での循環というものが
始まります。もう暗い鉱物界にいるのではなく、地表に出
て風を感じ、太陽の光を感じ、そして水を吸収します。まだ
自分の力で動くことはできませんが、これはその準備段階
ともいえるものです。
 
  植物界にいる間に、それぞれの植物の薬用成分や地
球における役割を習得していきます。どんなちっぽけな草
花であっても、すべてのものに存在の理由があり、プロセ
スがあり、目的があるということも、この段階で習得します。

↑銀河系を越えた世界に絶対太陽と呼ば
  れる中心が存在する。
  
↓神聖な火花−魂のイメージ。

動物界での習得

  そうしてようやく動き″というものが与えられます。動
物界の段階に入ったからです。小さな昆虫や魚、砂漠にう
ごめく虫たち、密林の動物、人間の手助けをする動物など、
動物界でのさまざまな表現を持ちます。
 
   この段階では集団霊を持っています。その種族全体をコ
ントロールする霊です。渡り鳥が誰に教えられるともなく正
確に、ある時期がくると南に旅立っていくのも、集団霊の指
導によるものです。
 
   魚となっているときには、海の中に住んで水の中の酸素
を呼吸するということを習います。あるいは深海の水圧を、
また海の中で上手に移動することを学びます。
 
   こうしていろいろな動物に生まれかわりしていき、やがて
はライオンや鷹へと進化していきます。ライオンの気品の高
さ、ネコ科の動物としてのすばらしい感性を養い、鷹のパワ
ーの強さを習得します。
 
  暗闇の中でものを見る能力、あるいは天高く舞いあがり、
自分の目の届くところで、他の鳥たちが小さい動物を殺す
ことを許さない正義感を身につけます。そのような進化の
過程を経て、はじめて、個別の霊が与えられる段階となり
ます。


人間は個別の霊を持つ


 次ページの写真は回転する卵子です。卵子は肉体を形
づくるべく、精子と出会う時、左回りに回転しはじめます。
そして精子とむすぴつくことで、人間となるためのすばらし
い創造がおこります。

 人体の細胞の中でもっとも大きい細胞である卵子と、も
っとも小さな細胞である精子が結びつくことで、個別の霊
をもつ人間が形づくられるのです。
 
 卵子の持つ磁気と精子のもつ電気が結びついて、新し
い存在をつくりはじめます。その卵子と精子は、それぞれ
が特定のものです。偶然に結びつくのではありません。

  たった一つの卵子、たった一つの精子の結びつきです。
卵子というのは、この地球と同じ十二種のミネラルを含ん
でいます。卵子と精子が結びつくことで、メンタルなマイン
ドの要素がプラスされます。その時から私たちのサイキッ
クな、心理的、心霊的な生活が開始されます。

  そうなるともう動物本能だけに左右される存在ではありません。この小さな存在は、すでに鉱物界、植物界、動
物界における習得をおえた貴重な魂なのです。そしてそのプロセスをもう一度母親の胎内において復習します。
何千年何万年とかかって通ってきた道を、十カ月間でもう一度繰り返すのです。

  これらの記憶は私たちの背骨にそって蓄積されています。あの絶対太陽から旅立って地球に着き、習得の過
程を通ってきた、あるいは人間となって多くの転生をくりかえしてきた記憶のすペてがそこに記録されているので
す。ですからこのすべての記憶を、頭脳を通して表面化していく可能性が私たちには与えられています。もちちろ
んそれは、それだけのレベルにまで私たちが成長してからのことですけれども。
 
  さて、私たちはついに人間の肉体を持つこ とができました。個別の霊を持ち、魂を持ち、どこへでも動くことの
できる、すばらしい肉体が与えられています。そして言葉をもって意志を通じあうこともできますし、考えるための
何十億という脳細胞も持っています。

  この肉体をもって超常感覚機能を開発し、さらに肉体を洗練して精神的進化をとげ、神々のレベルにまで到達
できる可能性をもった存在です。そして魂の一つの原理である自由≠持っています。これはどういうことかと
いうと、善と悪の中で自分が選択できるということです。また闇と光の中でどちらへ進むかも自分で選ぶことがで
きます。創造と破壊の中で選択することもできます。

  すなわちそれまでは半ば自然に進化の過程を歩んできたのですが、この人間の段階になると進化するか退
化するかを自分で選ぶことができるということです。どちらを選べと強制する人は誰もいません。また肉体が与え
られた幼い時期に世話をしてくれるようにと、両親が与えられます。さあこうして私たちは肉体をもち、両親の世
話をうけて成長してきました。

  私たちがここに到るまでに、なんと多くの努力と月日がついやされてきたことでしょうか。これを知るとき、私た
ちは自分の存在、自分が今ここにこうして在ることに、驚きと感謝を覚えずにはいられないでしょう。

  そして自殺がどんなに馬鹿なことかも理解することができますね。肉体をもつまでの神聖な火花の努力を、そ
してその創造のプロセスを援助してくれた多くの存在の努力を、すべて無駄に帰してしまうのです。私たちが母
の胎内に宿ったとき、その魂を世に送るための仕事を365人の天使たちが協力して行なうといわれます。その
天使たちの仕事を、自殺はすべて無駄にしてしまうのです。創造の中で、美しい意図、建築、建設というすばら
しい仕事がなされていることを知らない無知によるものです。


輪廻転生は進化のため

  こうして肉体をもって生まれた私たちは、今度は人間としての進化の道を歩んでいきます。思春期になると人
生について深く考えるようになり、多くのことを知りたいと思います。エネルギーに満ちていて、進歩をしたいと願
うので、いろいろな道を探し求めるのです。
 
  そしてまた私たちは多くの転生をくり返していることで、いろいろな種族に属したり、いろいろな国に住んだりし
てきています。時には日本人として、時には中国人としてアメリカ人として、ドイツ人として生まれてきたことでしょ
う。この輪廻転生の目的は、やはり常に洗練をつづけて進化の歩みを進めるためのものです。
 
  今この時代に生きる私たちは、すでに多くの転生を生きてきました。ある国のある時代ではその時点における
エネルギーや文明について学んだでしよう。あるいはいろいろな宗教に属してきた人もあるでしょうし、前世にお
いて僧であった人もあるでしょう。時には勇敢なサムライであったりもしたことでしょう。私たちはそうやって多くの
ことを学び、また時には誤ちを犯しながらも、ここにこうやって肉体をもって存在しているのです。
 
  これがどんなにすばらしいことか、みなさんにはお分かりになるでしようか。肉体があるうちは、私たちは進化
をすることができるのです。どんな状態であろうと、肉体をもっているならば、間に合わないということはあり得ま
せん。

古代遺跡に表現された
宇宙の神秘


  人類の遺産として多くの古代文明の遺跡がのこされていま
す。エジプトのピラミッドはいうに及ばず、マヤ遺跡、アステカ、
インドの寺院や仏像、そして日本にも数々の寺院や遺跡がの
こされていますね。

  これらは現代では観光地になったり、祈りのための場になっ
たりしていますけれども、実はそれ以上の意味をもっています。
なぜならそれらの遺跡には、建造物であれ壁画であれ、彫刻
であっても、多くの神秘が表現されているからです。

  その神秘は宇宙のミステリーであり、神々との交信によって
得られた知識の表現です。直接、神々とのコンタクトが行なわ
れ、天使たちの協力によって創られたものです。

 もしも私たちがそういった高次的な知識に入ることをのぞみ、
そのための努力を惜しまないのであれば、古代遺跡に表現さ
れたすべてのものの意味を、知ることができるでしょう。
 
 マヤやアステカの叡智、神秘に侵入することもできますし、ピ
ラミッドとは何かということもわかります。ピラミッドはその型に
よって特別の磁気エネルギーを集中させます。そうすることで
また、光と叡智をその場に集中させることもできるわけです。
 
 古代の人々はここですぐれた数学や天文学を学び、また神々
と交信するための儀式も行なってきました。インドにも数多くの
寺院がのこされています。そこで古代の人々はタントラの神秘
を学んだことでしょう。

  タントラの神秘とは性の神秘のことで、神々の性をさします。
インドに限らずチベット等に遺されている曼荼羅にも、神々の
交合図が数多く描かれていますが、それは何を意味するもの
なのか、ということです。

性≠ヘ私たちにとってたいへん重要な問題ですが、その真
の意味はまだ解明されていません。生理的には多くのことがい
われていますが、それらは表面的なことでしかありません。

  たとえば、たった一つの精子で一人の子供ができるにもかか
わらず、一度の射精で何億という精子が放出されます。なぜで
しょうか。納得のできる解答を与えることができる人は、おそら
くいないのではないでしょうか。

 性について話し始めますと、それだけでも優に一時間二時間
はかかってしまいますので、これくらいにしておきますが、生殖
のための性の他に、創造的な性があるということだけ覚えてお
いてください。それが神々の交合図が表わしているものであり、
古代の遺跡が私たちに伝えようとしているものの一つです。
 
  このように古代遺跡は、私たちに、進化のためのヒントと方
法を与えようという意図で造られたものです。

 そしてこうした古代遺跡というかたちではなく、私たちに進化の方法を与えるためにやってきた人間の姿をとっ
た高次のかたがたがおられます。それが人類の歴史にのこる多くのマスターたちです。
 
 たとえばブッダもそうですし、イエス・キリストもそうです。ベートーベンやモーツァルト、ジャンヌ・ダルク、日本
でいえば弘法大師空海などもマスターの一人といえます。そのマスターたちが、人間たちの軌道修正をしたり、
教えを説いて、あるいは音楽によって人々を導いていったのです。進化を願う人々のためにその方法を示し多
くの光を与えていったのです。
 
  ノーシスは文明が始まる前から存在しています。なぜならこの知識なくしては何も創ることができないからで
す。ノーシスを学んで人々は古代文明を築いていきました。それらの中に創造的な知性の原理が宿っているの
はそのためです。
 
  歴史上に多くのブッダが現われたのもそのためです。人々に、欲望を殺すことによって進化の道を歩むことを
教えるためでした。