エソテリック栄養学(機関誌ノーシス3号)

    太陽人間になるための栄養

           食の選択と栄養の法則


三次元世界の四八法則


 
最近日本やアメリカ合衆国をはじめ、世界中の国々で、自然食品やビタミンなどに強い
関心がよせられています。今回は、私たち人間とこの 「食」 の問題について、ノーシスの
立場からみていこうと思います。
 
  私たちは三次元の世界に生きています。この三次元は、四八の法則に拘束されている世
界です。この四八法則は、次のように大きく4グループに分けられます。

(1)十二法則 −栄養(宇宙の中での相関栄養)
(2)十二法則 −生殖(セクソロジー、性医学)
(3)十二法則 −記憶(超常感覚機能)
(4)十二法則 −感覚(肉体、事故の法則)

 これら食に関するもの、生殖に関するもの、記憶に関するもの、肉体の五感に関するもの
は、また同時にたくさんに分岐します。しかし、この四つが主なグループとなり、これらの合計
が四八法則になります。
 
 ここで48という数字に注目してください。人間の染色体の数にこの48の数字が表わされて
います。 多くの人が、食、食物を研究してきました。それは、食がひとつの科学だからです。
たいへんすぱらしいことです。正しい食物を食べることによって、肉体が洗練されるからです。
 
  しかし、この食の問題は、三次元の四八法則を四つに分けた、たったひとつのグループに
すぎません。今まで私たちは、一般的に、この肉体の栄養、そして肉体の感覚ということのみ
に、多くの注意をそそいできました。
 
  食の問題というのは、肉体の栄養の問題です。感覚(五感)というものは外的なものです。
これら二つのことは、四八法則の第一グループと第四グループに属するもので、人間の肉体
にその焦点をあわせています。
 
  この二つのグループのみに専念していると、肉体のことだけに注意しすぎて、サイキス
(心理)と魂のことを忘れてしまいがちになります。
 
  そこでここでは、トータルな広い視点から、また人類学的視点から、食の問題を考えてみま
しょう。
                                   
植物は人間の理想的食物

 私たち人間にとって、一番理想的な食物はというと、それは植物〃です。
 
  穀物では、小麦・米・トウモロコシです。これらは黄金時代の食事だったものです。 マヤ
やアステカの人たちは、トウモロコシを主食としていました。これはメキシコで今日まで続い
ています。東洋での主食は、米です。
 
   これらの穀物は、物質的な栄養と同時に、精神的な栄養も意味しています。トウモロコシ
は、象徴的に 「受動的な英知」 を表わしています。人間は原料であるトウモロコシを料理
し、能動的に英知を生みださなけれはならないことを示しているのです。また、エジプトでは、
太陽または太陽神ラーの象徴として、小麦が描かれています。
 
   このように、アメリカ、ヨーロッパ、東洋の三つの地域に、それぞれ異なった三つの主食が
与えられたことは、たいへん興味深いことではないでしょうか。
 
   そこでつぎに、その他の食物についてエネルギー的な立場からみてみましよう。
 
   エネルギー的に最も理想的なものが植物そして穀物です。そのつぎにあげられるものとし
て、魚類があります。動物の中で人間が食べられるものとして、魚が一番安心して食べられ
す。それは、魚が心理的に洗練されているからです。ですから、魚で栄養を取ることは、あま
り悪影響はありません。
 
   エネルギー的に、悪影響の少ないものを順を追って見ると、魚の次はハトです。次は鶏。
魚のところまでは、エネルギー的な悪影響はないと言えますが、次のハトからは、細胞記憶
によって何らかの影響を受けることになるでしょう。魚も含めて全く動物の肉を食べない人が
いますが、それもたいへん結構なことです。
 
   でも、これらの動物の肉を食べる人があっても、今、急に心配しなくても大丈夫です。重要
なのは魂です。肉体の死後もそれは存在するからです。
 
   日本は世界中と比べてみても、大変良い食生活をしています。日本では海の幸をたくさん
食べています。それに比べたら、ヨーロッパやアメリカの食事は、全くゴミを食べているような
ものです。すでにアメリカでは、食品会社の経営者達も、国民全体の健康状態を落としてしま
ったことに気がついています。


肉食の影響と食べ合わせ

 トリ肉をたくさん食へる人の一番悪い影響は、オシ'ャベリ〃になることです。これはトリ肉
の細胞記憶からくるものです。 牛肉を多く食べる人は、大変攻撃的な性格を持つようになり
ます。それもやはり、牛の細胞記憶からきます。それにこの赤い肉は、人間の消化器では完
全に消化できません。ですから、赤い肉を食へるのを止めるだけで随分身体は楽になります。
 
ノーシスにおいて、たった一つお勧めしない食物があります。それは豚肉です。豚というのは
ゴミばかり食べます。すると、ハエと同じように、豚の排泄物は全く何の役にも立ちません。豚
肉の中には、繊毛虫(筋肉内の寄生虫)や、袋虫(条虫の幼虫)という大変危険な病気を与え
る寄生虫があります。この病気は肉体的な病気ですが、それ以外にエネルギー的に、性ホル
モンに害を及ぼします。ですから、豚肉だけは食べてはいけません。豚肉を食べた後、オーラ
の光が減少してしまうことも、写真などによって立証されています。
 
  しかし、繰り返しますが、食のことで狂信的になるのは避けてください。ただ食物を食べると
き、消化器官内での発酵を防ぐ食べ合わせも考慮する必要があります。腸内の発酵は、一般
的に頭痛、ガス充満なとの症状を引き起こします。
 
  たとえば、新鮮な果物と牛乳の組み合わせは、食べ合わせが悪い例の一つですが、よくあ
る牛乳とバナナをミキサーにかけたものは、お腹にとっては、爆弾を打ち込まれたようなもの
です。また、チーズと卵の組み合わせも発酵の原因となります。健康維持のためにも、不快な
症状を取り除くためにも食べ合わせを学ぶことは大変有益なことでしょう。
 
  ところで小麦という穀物は、大変すばらしい食物ですが、皆さんもこの成分を研究してみてく
ださい。小麦は、地球上で最もすばらしい最も完全に近い食物であると言えます。

  米とトウモロコシは、いわゆる野生の植物として発見されていますが、小麦は野生の植物と
して発見されたことはありません。
 
  小麦はムー(レムリア)の時代に、突然現われたものです。小麦と蜜蜂は、ムー大陸の住人
の食物の補足に、地球に持って来られたものです。このすばらしい食物・小麦か与えられたこ
とを、十分に神に感謝しても感謝し過ぎることはありません。

  
  サバイバルに必要な食物

  さて、戦争や天災で食物がなくなった場合のサバイバルとして、カラス麦、いわゆる日本で
言う押麦ですが、これに玉ネギ、この二つだけで健康に支障なく、六カ月間生きて行けること
が証明されています。カラス麦に足りないビタミンを、玉ネギで補うからです。ですから理想的
なのは、サバイバルのために、食物の保存の仕方とその準備をすることです。近い将来、食
糧危機も困難な時代もやってくるでしょうから、そのための準備が必要です。
 
  ではつぎに、人間のタイプと食物について説明しましよう。


  人類の主要な三タイプとそれぞれの理想食

  世界中に存在する人類を、その外見から、主に三つのタイプに分析すると、つぎのように
なります。

長い顔−スピリチュアル(精神的) ベース  
四角い顔一インテレクチュアル(知的)ベース
丸い顔−フィジカル(行動的)ベース

  この三つを一応ベースとします。もちろんそれぞれ
の人は、全員、この三つの部分を共有しています。
 
  いちばん理想的なことは、この三つの部分のバラ
ンスをとることですが、食のテーマに関して言えるこ
とは、このベースの違いによって食の方法も異なる
ということです。
 
  スピリチュアル(精神的)ベースの場合は、食事
の五〇パーセントを野菜で取るのが理想的で、残
りの二五パーセントを穀物と果実とします。このタイ
プの力のもとは、性腺にあります。
 
  また、インテレクチュアル(知的)ベースは、一般
的に眉毛がまっすぐで水平です。額が平らで、四角
い形をしています。このタイプの人の主な栄養として
望ましいのは、五〇パーセント果実で、他に二五パ
ーセントの穀物と、二五パーセントの野菜です。
  このタイプの主な系統は、呼吸器系統です。呼吸
によってインテレクトに血液循環を促します。
 ナポレオンは、このベースの一つの例です。額もこ
のように平です。スピリチュアルベースの場合は、も
う少し傾斜しています。

  フィジカル(行動的)ベース、相撲の力士の多くは、ほとんどこのベースです。警察官にもこのベ
ースが多く、彼等は事務的な仕事よりアクションを求めます。ウィストン・チャーチルのベースはこ
れです。しかし彼の場合は、大変バランスが取れていました。彼のベースはフィジカルですが、イ
ンテレクトを大変開発しましたし、精神的部分も多く持っていました。
 
  このベースの場合は、五〇バーセントを穀物、豆類から取り、二五パーセントの野菜、二五パ
ーセントを果実から取るのが望ましいと言えます。このタイプの主な臓器は、肝臓です。ですから、
このベースの人は大食しても大丈夫です。
 
                 
        
芥川龍之介           ナポレオン            チャーチル
    
〈スピリチュアルベ−ス〉    〈インテレクチェアべ−ス〉    〈フィジカルベ−ス〉


 それぞれのタイプによって、行動のしかたも大分異なってきます。一般的にスピリチュアルな人
は、感情の起状が激しく、旗が一本立つとその後を追い、もう一本別の旗が立つと、気を変えて
今度はそちらを追いかけたり、また、何人ものグル(導師)の後も追います。
  このタイプは、性エネルギーが大変強いので、多くの女性の後を追いかけたりもします。
 
  インテレクチュアルベースの人は、すべて理屈で考え、常に計算しています。「さて、・・もう夜の
八時だから、私の妻に一つキスをしてあげなくてはならない。」 なとと計算し、理屈で考えるタイ
プで、大変クールです。
 
  フィジカルベースの人は、レスリング、ポクシングのようなスポーツを好みます。このタイプの場
合は、したい時はいつどこでも奥さんにキスをします。
 
  この三つのタイプは、世界中の人類に当てはまりますが、ここで最も重要なのは、それぞれが
ハランスを取ることです。また、このような知識は、自分の配偶者を理解したり、選ぶ時にも大変
役に立ちます。
 
  スピリチュアルベースの女性は、コンサートが好きです。しかし、恋人がフィジカルベースだと、
コンサートに行くより、テニスに行こうと言います。インテレクチュアルな恋人だと、コンサートに行
くより、図書館に行こうと言います。そこに問題が起こってきます。
 
  しかし、同じ好みを持てば良いとも限らず、別の観点から見ると、反対の要素を持つことによっ
て、お互いにバランスを取る為の役に立てると考えることもできます。スピリチュアルベースの女性
が、フィジカルな恋人を持っている場合は、朝は彼に付合ってテニスを、夕方はコンサートに行きま
しょう。このようにしてバランスは、意識を持って取らなければ意味のないものです。
 
  女性も男性もスピリチュアルベースの場合、両方とも感情の起状が激しい為、二人ともヒッピー
になって、どこかへ消えて行ってしまいます。あるいは、いろいろな宗教の宗派に顔を出したり、一
日の内に五回もコンサートに出かけたりします。それはもう極端にバランスを失ってしまうことです。
 
  このように、私たちのベースは食べ物にも関連しています。ですから、三人の子供があって、三
人とも異なったベ−スを持っている場合、同じ物を、同量食べるということは好ましくありません。
 
  しかし、一言ここで明確にしておきますが、ノーシスは、特にこの食の問題には焦点を合わせて
いません。食は、四八法則を四つに分けた、一つの部分としては扱いますが、それ以上のもので
はありません。
 
 それではさらに、人類の歴史と 「食」 の関係についてみていきましょう。


人類の四つの時代と食のスタイル

  人類は、地球の長い歴史の中で誕生しました。この人類には、四つの時代があります。

   黄金時代(前史時代)
   銀時代(部族の時代)
   銅時代(古代ギリシァの時代)
   鉄時代(近世、現代)

  これら四つの時代を経て、今日に至っています。そして、それぞれの時代にそれぞれの食のスタ
イルがありました。 まず黄金時代からみてみましよう。

   この時代の初期には、人間は肉食をしませんでした。古代エジプト、インカの遺跡にも、ミイラの
胃の中にも、肉食をした痕跡はいっさいありません。それどころか、動物を家畜化することさえしま
せんでした。このような時代が、エジプトでは二十万年ぐらい続きました。そして、約一万年前から、
人間による動物の家畜化が始まったと考えられます。
  この黄金時代は、人間が生きるための食糧を作るために、長時間働く必要がありませんでした。
多くの時間を、芸術・宗教・純粋科学などの開発と人間の精神的進化のために資しました。 司祭
が王でもあり、王は同時に人民を導きました。それゆえ、王は奥儀にも通じていました。エジプトの
ファラオも、マヤ、アステカの神官も、そして古神道の神官もこのような存在でした。
 
   ところが、第二番目の銀の時代に入ると、脱落者がではじめました。黄金時代の社会から逃げ
出すものがいました。彼らは多くの間違いを犯しました。それは、彼らが黄金時代に築いた英知を
実行する勇気と力がなかったからです。
 こうして脱落者は逃亡し、洞穴に住むようになりました。彼らが、今日ネアンデルタール人とか、
クロマニヨン人とかの名で知られる猿人、原人の類です。これらのものたちは、土を耕やすことを
しなかったので、動物を殺して、それを食べるようになりました。たとえば、メソアメリカの地域にい
た人たちは、狩りをするのが一番たやすい小さな鳥から食べはじめたのです。

   この時代には武器というものはなかったので、動物を絶壁の方へ追いやり、そこから動物が自
らおちる方法によって獲りました。マンモスもそうして殺しました。
 
   第三番目の銅の時代は、退廃期です。この時代に戦争がはじまりました。肉食も増え、攻撃性
をおぴてきました。そして、本能よりもインテレクトが強くなって、身体が必要とするものを食へるの
ではなく、自分が好むものを食べるようになったのです。
 
   第四番目の時代、それが現在です。肉食はもちろん、食べたいと思うものはなんでも食べます。
たとえそれが、自分の身体に害があるとしても食べます。さらに、人工交配によって、自然界に本
来存在しないものまで作って食べようとします。エゴが要求するものはなんでも食べる、これが鉄
の時代の「食」です。
 
   エゴは、バラエティにとんだものを好みます。いろいろなケーキがたくさんあると、全部のケーキ
を少しづつ味をみたいと思うわけです。健康によくないと充分にわかっていても、エゴのなすがまま
に好きなものを取ります。現代人の食べすぎ、飲みすぎの傾向をみれば、このことがよく理解でき
るでしょう。
 現代人は、これまでの間違った食の習慣のために、有機的な機能をほとんど正常に保っていま
せん。それか、心不全やガンなどの現代病の大きな原因になっています。

   現代人が弱くなっている重大な原因がもう一つあります。

  太陽エネルギーの減少

  太陽は、地上に太陽エネルギーを注いでいることはよく知られた事実です。このエネルギーが地
球の生命をはぐくんでいるのですが、現在、このエネルギーが弱まっているのです。
 その最大の理由は大気汚汚染です。これによって、地上に届く太陽エネルギーが減少し、その結
果として、私たち人間の受けるエネルギー少なくなっています。

1983年10月19日、朝日新聞     地球 90年代から気温上昇   温室効果は現実問題

気象変化で食糧生産も影響 【ニューヨーク十八日=共同】

   十八日のニューヨーク・タイムズによると、光環境保護局(EPA)の戦略研究部はこのほど、
炭酸ガスのベールで地球が暖かくなる、いわゆる「温室効果」についての研究報告をまとめた。
温室効果は、一般に予想されている二十一世半ばよりもはるかに早く、一九九〇年から2000
年の間に現れ、その間気象も大きく変化するだろうと予測している。
  この研究をまとめたジョン・S・ホフマン戦略研究部長は十七日、「地球はこの効果で少し暖か
くなるといった程度のものではなく、ニューヨークの気温が2100年までにフロリダのようになる
ほどの大きな変化 だ」と述べた。
 この結果、食糧生産も大きな影響を受け、南北両極の氷が解けるため、陸ちの海岸線も後退
する、と指摘している。温室効果は、これまでも多くの科学者が説明しているが、今回の報告は
理論上の問題にとどまらず、あと七年足らずで起きる現実問題であるとして、米政府機関が初め
て警告したところに意味がある、と同紙は伝えている。
 報告によると、地球の平均気温は二〇四〇年までに二度上昇、ニー〇〇年までには五度上昇
する。また」、例えばサウスカロライナ州チャールストンでは海の水位が2100年までに一・二メー
トルから2,1メートルも上昇する恐れがあり、陸地が減少することによる損害は計り知れないとい
う。
 地球上の炭酸ガスの主な発生源である化石燃料(石炭、石油など)の使用を全面的に禁止して
も、効果の発生をせいぜい数年先に延ばせる程度だ、と悲観的見通しを明らかにしている。
 EPAはこの分析結果を百人の科学者に見せたが、ほとんどの人は地球の気温上昇の予測が控
えめすぎると批判したという。

 
  大気汚染がいかにひどいかは、最近、世界中で問題になっている 「酸性雨」 そして地球の
「保温効果」をみればよくわかります。大気汚染によって、地球の生態系が取りかえしのつかない
ほと狂ってしまっています。
 地球全体か不健康″または病気″になっているのですから、そこに生きている私たち人間
が、かつての黄金時代の人間のようではないことは充分に想像がつきます。


性エネルギーの消耗

  これまで、私たち現代人を弱くしている主な原因を二つみてきましたが、さらにもうひとつ致命的
な原因があります。それが、「性エネルギーの消耗」です。
 
   人類は退廃期に入ってから、性エネルギーを消耗しはじめました。黄金時代、銀の時代には、
ほとんとの人々が、性ホルモンのフィードバック(昇華)を実行していました。しかし、退廃期に入っ
てからは、性エネルギーを消耗するようになったのです。
 
   この消耗され、ネガティブに変換された性エネルギーは、地球に吸収されます。これが原因で、
サイキックな大気汚染をひきおこします。また、退廃期に入ってから人間が殺した動物たちの血
も、サイキックな大気汚染をもたらします。それは、ちようどある場所に砂糖を置いておくと、いろ
いろな虫が寄ってくるようなものです。
   動物の血、または人間の血が流れた場所も、それと同じことが起きるのです。そこにサイキック
な虫が集まってきて、大気はサイキックに汚染されます。
 
   日本では、ポルノグラフィックな広告がいたるところで目につきます。すると人々は、いつも性の
ことを考えるようになり、見るもの聞くものを性と関連づけて考えるようになります。この性的エネル
ギーが、日本中に充満します。それによって、集団的な情欲に満ちたサイキックな汚染をもたらし
ます。これが性的退廃の現象です。もう少し具体的に説明しましよう。
 
   ここに十五歳の少女がいるとします。常にエロチックな広告を見ている男性は、その少女を見た
だけで、たいへんエロチックな考えを浮かべます。少女は少女で、女性としての性的磁気エネルギ
ーをもっています。そこで少女のエネルギーと男性のエネルギーとがお互いに感応しあいます。そ
して、この少女は性的問題をもつようになります。
 
   腐ったゴミが多いところでは、伝染病が発生しやすいように、退廃した性エネルギーは他を汚染
し、さらに汚染を広げていきます。ポルノグラフィックな広告は、性エネルギーを消耗させ、そして退
廃した性エネルギーを伝染させるのです。これによって性的な大気汚染が起きるわけです。
 
   しかし、地球は生きています。生きている地球は、この消耗されたネガティブな性エネルギーを吐
き出そうとします。その拒絶反応が、火山の爆発となり、地震となります。何千年もの間に人類が
消耗してきた性エネルギーが、天変地異を起こすひとつの原因になっているのです。



錬金術とはなにか

 錬金術とは、化学的なトランスフォーメーション、変換を通して卑金属を黄金にかえる作業です。
もう少し具体的に言いますと、性エネルギーの操作による人体内の成分の洗練と浄化とも言えま
す。
  宇宙の中でなされることすべては、錬金術であるといえます。すべては変化し、変換しているか
らです。人間はいつも呼吸していなくてはいられません。呼吸をすることによって、酸素の力で、身
体の中の成分を変換しているのです。

   また人間が呼吸をしているのは、(火)を吸っているともいえます。酸素の中には火が含まれてい
るからです。火なくしては、なにも変換することはできません。私たちは、呼吸を五分間ほど止める
だけで死んでしまいます。それは酸素がないから死ぬというより、酸素がないために火が不足し人
間の体内での成分変換がストップしてしまうからです。

   酸素がないと、私たちの有機体の働きはすべてストップしてしまい、そして倒れ、死んでいます。
酸素の中に含まれている(火)について、もう少し詳しく説明しましよう。この火は、どこにでも存在
します。それがインドでいうプラーナ〃に値いします。
 
   火は生命の源です。たとえば、ローソクに火をつけて、それをなにかで囲ってしまうと、火は消え
ます。ということは、ローソクは、火そのものではなく、火に燃料を与えている素材であるということ
です。
  

   もうひとつ例を示しましょう。マッチをすって火を起
こすとします。マッチをするという行為は、それによっ
て火に燃料を与えているということだけです。もし酸
素がなければ、いくらマッチをすってみても、火は生
じません。つまり、火は酸素の中に含まれているとい
うことです。
 また、水の中にも火は存在します。このことは、水
素爆弾を考えてみれば想像がつくでしょう。核爆弾が
爆発した場合、水素を含むものすべてが、連鎖反応
で爆発します。
 私たち人間は、身体の一つひとつの細胞の中に、
水と火とを持っています。火と水は、創造をするため
に一緒に存在していなければならない要素なのです。
 
  錬金術を可能にする、すなわち成分を変換できるも
のはこのような火なのです。

   

   錬金術に現れる諸象徴を集めた図
     (トリスモンン『金辛皮』より)



  人間は宇宙のミクロコスモス

 私たちの地球もその始まりは火でした。そして、この火と水によっていろいろな成分が作られまし
た。何百万年、何千万年、何億年を経て、このような地球という固体が創造されたのです。その創
造の過程で、ミネラルが相関的に栄養を与えあうということをしていました。これが「栄養の法則」
です。
 金属と金属を混ぜあわせるには、いつでも火が必要です。炭素(カーボン)も長い年月を経てダイ
ヤモンドになります。このように、地球の中で火として始まった惑星が、その進化の過程で、金属間
の相互作用によって栄養を与え、受けてきました。その過程の結果から、植物の生命が始まり、動
物が現われ、そして人間も生まれてきました。
 
 地球は生きています。そして、地球は生きていくための栄養を必要としています。地球は栄養とし
て地中にあるもの、地表にあるもの、また同時に、他の惑星からの磁気エネルギーも必要とします。
 ひとつ一つの草花や、木や、動物などは、宇宙からのエネルギーを受けとり、それを変換(トラン
スフォーム)します。そして、それを地球に返しています。それゆえ、地球の中でも、地域によって植
物の種類も違っているのです。それぞれの場所で、異なったエネルギーを必要とするからです。
 
  これと同じことが人間の肉体にもいえます。地球のことを知りたいと思ったら、自分自身の肉体を
知ることです。また、宇宙全体のことを知りたいと思ったら、自分自身を知ることです。人間は宇宙
の相似像、すなわちミクロコスモスなのです。



 地球の栄養となる植物・動物

  地球上の樹木は、その種類によって異なった果実をつけます。それらの果実は、地球の栄養とし
て必要なものです。そうすると、人工的に植物や動物をかけあわせることは、自然界のエネルギー
的・化学的成分を人工的に変えてしまうことになります。
  たとえば人工交配によって、果実が本来もっているエネルギーがかなり低下してしまいます。この
ような果実は、栄養としてのエネルギーはほとんどありません。残念ながら、市場にはこのような果
実や野菜が、たいへん数多く出回っています。
  
これが、人類全体を弱くしてきた原因のひとつです。人工交配は、自然に反する一種の罪〃です。
 
  また、動物も自然界のエネルギーを受けとり、それを変換したものを他に伝えます。たとえば、ハ
エは大気中のネガティブな電気を変換します。ハエは、空中をジー、ジー、ジー″と飛びまわりま
すが、それは大気中のエネルギーを追いかけているのです。そして大気中のネガティブなエネルギ
ーを洗浄しています。
  ハエは、人類の誕生より以前に存在していました。ハエは、この地球という惑星の腐敗物などか
ら発生するネガティブなエネルギーを洗浄するために存在しているのです。
 
  このようにいうと、それではハエは大気の洗浄のために殺さないほうがいいのか、という疑問がお
こりますが、それは無用です。なぜなら、ハエには神経系統の器官がないので、殺しても痛みはあり
ません。それにこのようなハエを絶滅させることは不可能なことでしょう。家の中を飛びまわるハエを
数匹殺したところで、なんの問題もありません。
 
  つきに蚊について説明しましよう。蚊の飛びかたはハエと異なり、一直線に光のあるところへ飛ん
でいきます。蚊は、血液を栄養としています。そのため、蚊の消化器官はハエとは異なります。
 人には蚊にくわれやすい人と、そうでない人がいます。その理由はいくつかあります。まずひとつと
して、蚊は光のあるところに寄ってくるという性質があります。ですから、オーラの光の強い人にはよ
く寄ってきます。
  大人に比べて、子ともはよく蚊にくわれます。その理由は、子ともはまだ性エネルギーを消耗して
いないので、オーラが光に満ちているからです。また、蚊にくわれる別の理由として、酸性の血液の
人に蚊はよく寄ってくる、といわれています。
 
  私たちの生活に身近なハエと蚊でも、地球での役割がこれだけ違います。
 
 つぎに、動物について見てみましよう。ハゲタカは死体を食べます。ハゲタカの仕事は、死体を食
べて洗浄することです。海の中では、ハゲタカと同じ役割をフカが行ないます。
 それぞれの動物は、それぞれ消化器が異なります。宇宙の栄養の法則に従って、その動物が食
べるものの違いによって、消化器官が異なります。
 
 そして、食を選ぶという時、動物は本能に従います。日本でも第二次世界大戦中、上野動物園の
動物が毒殺されました。動物園が空襲にあって、逃げ出した動物が人々を遅う危険があったから
です。ところが、象だけは、毒入りの食物をどうしても食べようとしませんでした。それは、象の洗練
された本能のためです。

  あるシンポジウムの席で、恐竜が突然に消滅したのは、なにか毒草を食べたためではないか、
と話した人がいました。が、その可能性はありません。恐竜は、本能で毒草を食べたりしません。
恐竜が滅びたのは、地軸の変化とともに、大異変があったからです。ムー大陸の終りとともに、恐
竜も姿を消しました。
 
  このように、この地球上で、それぞれの動物が異なった食のシステムをもっています。


  霊と魂に必要な栄養

 それではこれから「食」のみだけではなく、「栄養」という角度からもお話をすすめていきましょう。

 食物には液体のものと固体のものがありますが、私たちの呼吸(気体)もたいへん重要な栄養で
す。また性エネルギーも、私たちの身体に栄養を与えています。さらに、外界から常に受け取って
いる 「印象」も、もう一つの栄養です。このように、私たちは多くの栄養を必要とします。

 しかし、私たちの霊と魂にとってもっとも重要な栄養は、性エネルギーのフィードバックによる栄養
と、印象の変換による栄養です。

  というのは、食物に関しては多くの研究がなされ、実際に食を洗練してきている人も数多くいます。
しかし、肉体の健康という人間の物質的な面だけに焦点を合わせることは、霊魂を栄養失調と衰弱
においやらせてしまいます。
 私たち人間は、肉体と、霊と、魂を持っています。そして、それぞれが栄養を必要とします。
 
  肉体は、私たちが食べる物で栄養を摂り、サイキス(心理)は、印象や感覚を栄養とします。しか
し魂は、純粋な金によって、栄養を与えられます。金の材料はホルモンです。純金は、昇華された
性エネルギーの結晶です。
 
  肉体に気をつけるのはたいへん良いことです。肉体は、私たちの生化学的ラボラトリー(実験室)
だからです。肉体がなければ、魂のために性エネルギーを昇華する場が与えられません。しかし、
肉体のみに、一〇〇パーセント専念することはいけません。理想的なのは、すべての重心を魂に
持つことです。

  魂はすべてのバランスを、調和を取ることができるからです。肉体に重心があると、肉体には魂
のバランスを取ることはできません。また中には、サイキックな超常感覚機能のみに、栄養を与え
重要視している人がいます。しかし、霊的な機能のみを開発するのもバランスを失いがちです。魂
が生命の源なのですから重心は魂に置くものです。それによって、すべてのバランスを取ることが
できます。
 
 食べ物が良ければ、それにこしたことはありません。原料が良ければ良い程、健康になるからで
す。しかし、人がたくさん良い食物を食べ、とても健康でエネルギーで充満していたとしても、エゴを
たくさん抱えているなら、エゴがすべてのエネルギーを使ってしまいます。
 
  イエス・キリストが、マルコの福音書の中で次のように言っています。

 「すべて口から人の中に入って来るものは人を汚し得ない。それは人の心の中に入るので
   はなく、腹の中に入り、そして外に出て行くだけである。」
 
  そのように聖書には書かれています。人間の消化器官は、口から入ったものすべてを変換する
仕事をしてくれます。さらにイエスキリストは続けます。

  「人から出て来るもの、それが人を汚すのである。すなわち内部から、人の心の中から悪
    い思いが出てくる。不品行、盗み、殺人、姦淫、貧欲、邪悪、欺き、好色、妬み、そしり、
   高慢、愚痴・・・ 、これらの悪はすべて内部から出て釆て人を汚すのである。」
 
  つぎのようなすばらしい例があります。ベートーベンの話です。彼の食生活は最悪で、ほとんど食
物を食べられなかった時代もありました。その結果、胃を全く駄目にしてしまい、さらにそれは彼を
難聴にしました。
 しかし彼は、自分の霊魂を救いました。耳も聞こえずして 「第九交響曲」 を作曲し、その「歓喜
の歌」の中で、創造主の前に人類すべてが跪くように、空の星の彼方に存在する創造主を探すよ
うに、そして、世界中の人類が兄弟であるようにと歌いました。
 これが、ベートーベンの「第九交響曲」です。この曲は、純粋な心から生じた音楽です。

  この例とは反対に、大変良い食事をしていても、悪魔のような人、また狂言的な人もいます。


                 
 
 宇宙的な栄養の法則


 「栄養の法則」は、宇宙的なものです。宇宙の中で、太陽は、この太陽系で生命を営むために、
惑星に栄養を与えています。すなわち、惑星に生命を与えているわけです。そしてそのお返しとし
て、惑星は太陽に生命を与えます。
 
  私たちの地球も例外ではありません。太陽か地球に生命を与え、そして地球も太陽に生命を与
えるわけです。このような相関関係か常に機能していなければならないのです。このことは、宇宙
と同様に、自然界のすべての段階でも必要なことです。
 
  とうして太陽が、私たちに生命を与えるのでしょうか。それは、太陽も栄養を与えてほしいと望ん
でいるからです。そして、太陽に栄養を与えるために、私たちは存在しています。
 
  この点はよく注意してください。多くの人々が、私たちの存在の目的はなんだろうと問いかけま
す。人間はなんのために生きているのだろうか、と。
 
  人間に生命を与える太陽の目的は、この地球から「太陽人間」を収穫することにあります。です
から、人類のすべての時代に出現し、私たちを導びいた人物−ブッダ、キリスト、クリシュナ一等−
は、そのための準備をさせるためにやってきました。私たち地球人がこの 「太陽人間」になるた
めには、本当の意味での洗練が必要なのです。
 
  日本は今、世界中で最もすばらしいエネルギーを受け取っている時期です。このチャンスを大い
に生かし、自分たちが手の届く範囲にあるものすべてを生かすように心掛けましょう。そして肉体
(物質)のみに専念した結果であるアンバランスを正すために、霊と魂に栄養を与えることを忘れ
てはなりません。


食べ合わせの わるいもの
 
       卵▼いちご なす・芽キャベツ トゥモロコシ アスパラガス きのこ類 豆頬 ケーキ
           パイナップル  バナナ
     バター▼新鮮果実 きのこ類 じゃがいも
     乳製品▼新鮮果実 きのこ類 卵 豆類 オクラ
   きのこ類▼なす とうなす 芽キャベツ クリーム いんげん・ほうれん草 新鮮果実 卵 
            トマト・豆類・みかん・きゅうり・オクラ
   にんじん▼大根 かぶ セロリ 砂糖大根
   いんげん▼大根 かぶ 新鮮果実
 ほうれん草▼大黄
      トマト▼みかん・りんご 砂糖大根
      豆類▼新鮮果実
  じゃがいも▼いちご とうなす
    きゅうり▼りんご とうなす
     ぶどう▼チェリー・挑 みかん
       ▼あんず ぶどう・なし
     いちご▼じゃがいも・みかん・かんきつ類
     りんご▼なし きゅうり みかん
     メロン▼桃 きゅうり みかん
パイナップル▼チェリー
    バナナ▼みかん
   コーヒー▼グレープフルーツ・マンゴ バター


薬用効果が増すハープとの組み合わせ

          玄米▼カレー セロリ
         玉ネギ▼丁字
      じゃがいも▼カラウェーイノンド ういきよう からし
       にんじん▼アニス
         きゅうり▼ケイエンペパー・カレー
          トマト▼めぼうき・ケイエンペパー パプリカ タイム
       生キャベツ▼カラウェーイノンド からし
     ゆでキャベツ▼にんにく 丁字 イノンド
      カリフラワー▼丁字 パプリカ パセリ
     グリンピース▼マヨラナ・はっか(ミント) パプリカ
       いんげん▼タイム サルビア オレガノ  マヨラナ・月桂樹
        アスパラ▼はっか
    生トウモロコシ▼からし
  ゆでトウモロコシ▼月桂樹
       かぼちゃ▼セロリ マヨラナ サルビア
       レンズ豆▼月桂樹 マヨラナ サルビア・タイム
         チーズ▼カラウェー イノンド レモン汁 からし
パスタ(スパゲティ)▼にんにく