秘教占星術２(機関誌ノーシス５号より)

　　　黄  道  １２  宮

　　１２の星座と人間の相関図をいかす　　　　　

この表は黄道帯の１２宮と相応する体の部分やキーワード、あるいは調和する植物や香などを示したもので
ある。巨蟹座の人を例にとって、この表の見かたを簡単に説明しよう。
　
   まず体の部分という欄をみると、＜胃＞となっている。これは巨蟹座の人は少々度を越して飲み食いしても胃
が痛くなったりしないということだ。胃がとても強いからである。が、反対に極度に弱い人もいて、どちらかの極に
傾きやすい。

　性格はやさしく柔和な人が多い。男性ならマイホームパパ、家庭を大切にして子どもの面倒をよくみるいいお父
さんである。赤ちゃんのおむつを取り替えたり、乳母車を押して散歩にでたりと、母親と同じくらいこまめに世話を
する。これは主に、月の影響によるものだ。
　
　 月の満ち欠けも心理的・肉体的にこの人を左右する。どういうことかというと、上弦の月のときにはとても張り切
っていて、性格も明るく、何にでも積極的に取り阻んでいく。そしてうまくことが運ぶ。しかし月が欠けてくると、彼ら
もなんとなく気が滅入ってくる。特に理由もなくユウウツになったり暗い気特にとりつかれたりして、やる気がなくな
るのだ。

　たとえばあなたが、なんとなくペシミスティックになって、人生がつまらないなどと思うとき、それは天体の影響
である可能性が強い。だからあらかじめ自分の天性について勉強しておいて、その天体の運行の周期に、自
分の人生や生活のしかたをあてはめてプログラムするのがよいだろう。天体に左右されるのではなく、そのエ
ネルギーを（陰であれ陽であれ）うまく役立てるのである。
　
　 さて、巨蟹座のキーワードは記憶である。これは太陽エネルギーをともなって、ものごとを生まれさせるとい
うことだ。また彼らは旅行好きであり、仕事にも熱心、よく働く人が多い。メタルや石、木や花などは、その星座
に特別よく調和するものである。相性が合うといってもいい。色は有益なもので、香もそうである。
　
　 しかしまたこういうこともできる。すなわち私たちは一人一人、すべての星座を持っているということだ。体の
部分という欄をみれば分かるように、自羊座は頭、双魚座は足、獅子座は心腋及び脊柱などとなっている。そ
してなかでも自分の星座宮の相応する体の部分は、他のところより強いと考えればよいのである。

　 では自分の誕生日が、ある星座宮とある星座宮のちょうど境くらいにあった場合はどうだろうか。この場合
は両方の星座宮から影響を受ける。常に両方の星座官を意識の上において、考える必要がある。

　 双子の場合はどうかというと、同じ日に生まれ、両親も同じであるから、三次元的にはとても似ている。一
卵性双生児の場合など、見かけはまったく同じということもありうるだろう。しかしその肉体に宿ったエッセン
スは別々のものであり、それぞれの魂が独自の道をたどってきている。そうすると、魂の進化の段階がかな
り違っている可能性がある。

　 互いにたいへん近い存在であるから、似ているという感覚を持っているだろうが、実際には一方が殺すと
いうとき、もう一方は殺すくらいなら自分が犠牲になって死んだ方がよい、というほどの違いがあることもある。
運命も同様で、前生からどのようなエゴを開発し強化してきたかで異なる。これらのことは、双子にかぎらず、
同一の星座宮にいる人にもいえることである。

　 雑誌などによくでている星座宮でみる運勢判断も、そういったことを加味して適用する必要があるだろう。
しかし大切なことは、自分の星座宮を克服することだ。そうすれば自分の生年月日の影響下から抜け出るこ
とができる。

　 それは意志の力を以ってすれば、可能なことである。そしてそうすることによって、運命の輪の中から抜け
出すことができる。この表はそのためにおおいに役立つものである。