天体は、前進運動も上方への進展運動も持たない。それは、もっと遠方に(進むべき)場所がないからだというのではない。と言うのは、天体に隣接し、天体によって取り囲まれているエーテルの球も、上方へと前進しないからである。それは、このエーテルの球が向かって行ける場所が何もないからなのではない。なぜなら、このエーテルの球を天の拡がりが取り囲んでいるからである。しかしこれが上方へと進展しないのは、この球の上方にある天の拡がりが、この球よりも希薄だからである。それゆえ天の拡がりは、それ自身の本性によってこの球よりも上方にある1)。したがって天は、それ自身よりも上方に場所を持たないから、上方へと前進しないのではない。それは、それ自身よりも希薄で軽い物体が何もないからなのである。