94 太陽の光は、その光線とその光線を通して供給される熱とから分かたれざるものである。しかしそうだからと言って、(太陽光線を)享受する者たちの中でも目を備えていない人たちにとっては、光は分有されうるものではない。彼らは、ただその光線から生じる熱だけを分有するのである。と言うのは、目を所持していない人たちにとっては、光の分有はまったく起こりえないからである。それと同じように、いや、はるかにそれ以上に、神的な光輝を享受する人たちの何ぴとにも、創造主の実体の分有はありえないだろう。なぜなら、創造主の本性を受け容れうる力を保持するものは、諸々の被造物の中にはまったく存在しないし、これからも存在しないからである。

 

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