133 姿勢や状態や場所や時間およびそれらに類するものは、たとえ神について言われているとしても、厳密な意味で言われているのではなく、比ゆ的な意味で言われているのである。しかし、創造することと働くこととは、ただ神についてだけ、もっとも真実に言われうる。実際、神だけが創造なさるのであり、また、その実体に関するかぎり、神は生成もなさらなければ、受動されることもない。そして神だけが、一つ一つのものを不断に創造され、ただ神だけが、数々の絶対の非存在から創造なさり、ただ神だけが、全能のエネルゲイアをお持ちなのである。そしてこの全能のエネルゲイアに即して、さらに神は、その創造との関係において相対的に語られ、可能態をお持ちになるのである。たしかに神は、ご自分の本性に関するかぎり、何ものをも決してお受けになりえない。しかし神は、ご自分が望まれるならば、諸々の被造物に(何かを)付け加えることがおできになる。と言うのは、実体において何かを、可能的に受け、持ち、そしてさらに受け取ることは、弱さに属しているが、これに対して、可能的に創造し、持ち、そして望むときに諸々の被造物に付け加えることは、神に相応しい、全能者の強さに属しているからである1)。

 

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