24 このようにして、数々の存在者の内で、まず最初のものが創造のときにもたらされ、その最初のものの次に別のものが、そしてその次にまた別のものが、と次々にもたらされた。そして、すべてのものの後に人間がもたらされた。人間は、神からの尊重と心遣いに相応しいものとされた。その相応しさの程度は大きなものであった。そのため、この感覚的な宇宙の一切が、人間のために人間以前に造られた。そして、諸々の天の国が、世界の創設ののち、ただちに人間のために人間(の創造)以前に準備されたのである(Mt.25.34)。また、人間に関するご計画があらかじめ錬られもし(Gn.1.26)、人間が神のおん手によって神の像に即して形造られもした。さらに、人間が、他の動物と同じように、すべてをこの質料と感覚に収まる宇宙とから得たのではなく、だた身体だけを得た。そのうえ、人間の魂の方は、超宇宙的なものから、いなむしろ神ご自身から言語を絶した注気1)を通して得たのである。その結果、人間は、何かしら偉大で驚異的なものであり、万物を凌駕し、万物を監視し、すべてのものを管理する者、また神を知りうると同時に受け容れることができる者、そして、何に増しても、制作者の崇高極まりない偉大さを証示しうる傑作となっている。そのうえ人間は、努力と恵みとによって神を受け容れることができるだけでなく、一つのヒュポスタシスを通して神と一つに結ばれうるのである2)。

 

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