38 たしかに天使たちの知性的で理性的な本性も、精神と精神からの言葉と言葉への精神の愛とを持っている。またこの愛そのものも、精神に由来し、常に言葉と精神とともにあり、また、本性的に言葉に随伴しているので、それもまた息吹(霊)と呼ばれよう。しかしその息吹は、生命を与える能力を持っていはいないし、土から造られた身体を、それ自身に結び付けられたものとして、神から受け取ってもいない。それゆえその息吹には、身体に生命を与え、これを維持する力がない。ところが、魂の知性的で理性的な本性は、土の身体とともに創造されたので、さらに神から生命を与える息吹をも獲得した。この息吹によってその本性は、それ自身に結びつけられた身体を維持し、これを生かすのである。またこのことによって、身体に生命を与える人間の息吹が、知性的な愛であることも、理解力のある人たちには明らかとなる。この息吹は精神に由来し、言葉に属し、言葉と精神の内にあり、それ自身の内に言葉と精神とを保っているのである。実際、魂は、本性上その息吹によって、自分自身の身体への非常に強い愛着を持っていて、この身体を決して捨て去ろうとはせず、何かとてつもなく重大な疾病とか外的な打撃とかによって生命が損なわれないかぎり、自分の身体を捨て去ることは絶対にないのである。

 

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