46 (われら)人祖たちは、みずから進んで、神の想起と観想から離れ去り、かのおん方からの掟を尊ばず、サタンの死せる霊に同意して、創造主のご意志に背き、禁断の木から食べてしまい(Gn 2.17,3.6)、上からの光線によって光と生命に満たされた衣を剥ぎ取られ、悲しいかな、サタンと同じように人祖たちも、霊において死せる者となってしまったのである。そしてサタンは、死せる霊であるばかりでなく、近づいてくる者たちに死をもたらす霊でもあるから、また、その死に与った人祖たちには身体も伴っていて、しかも死を生み出す唆しは、この身体を通して拡散し実現へと進むものであったから、悲しいかな、人祖たちは、自分自身の身体にも、あの死をもたらす数々の死せる霊を分け与えることになった。こうして人間の身体は、滅びるとすぐに、それが取られた土へと(Gn 3.19)戻ることになったのである。もしも人間が、より優れたおん計らいとおん力とによって維持された身体を、すべてのものをただみ言葉だけでお支えになるおん方の定めに従って従容と受け入れたのであれば、こんなことにはならなかっただろう。この定めがなければ、成し遂げられるべきものは何ものも成し遂げられないのである。しかもその定めは、いかなるときでも、正義とともに実行される。なぜなら、神的な詩編作者のいうところによると、「主は正しいおん方で、諸々の正義を愛された(Ps 10.7)」からである。

 

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