148 オリゲネス:「彼は太陽の中にご自分の幕屋を置いた[1]」と(ダビデが)言ったことは、何であるか。実にある人たちは、次のことを言っていた:我々の救い主は、諸々の土地から天へ昇ったとき、そして、ご自分の身体を摂取したとき、太陽の帯と命名されている環に到達した;そして彼は――(ある人たちは)言う――、ご自分の身体という幕屋を置いた;なぜならそれが、もっと先に前進することは可能でなかったからである、と。しかし、彼らがそのように理解するのは、次のことの故である:彼らは、神的な文書の中で比喩を受け入れることの欲せず、したがって純粋な歴史に執着して、そのような諸々の作り話と諸々の捏造を作成したことの故である。しかし我々としては、神の全能に次のことを懇願する:我々(の願い)を聞き入れ、霊的理解の諸々の秘密を我々に開示して下さいますことを。さて、この箇所の中で我々によって感知されることは、次のことである:「彼は太陽の中にご自分の幕屋を置いた[2]」とある。「キリストの幕屋」は何であるか、そして、キリストの幕屋が設置される居住地は何であるかを、私は探求する。キリストの幕屋の居住地は太陽であると言われているが、キリストの幕屋は教会であると、私は理解する;他方、太陽に関しては、「この世界の中に来る一切の人間を照らす真の光[3]」に他ならないと理解すべきであると、私は理解しなければならない。したがってその太陽それ自体に関して、次のことが言われている:「主の御名を畏れる者たちに正義の太陽が昇るだろう。そして健康(をもたらす癒し)はその諸々の翼(の中にあるだろう)[4]」。したがって彼は、太陽の中にご自分の幕屋を置いた、すなわち、正義の太陽の中にご自分の教会を設置した;実際、彼の教会は、永遠の日を作る太陽の中に設置された。それは、次に言われている通りである:「主は、あなたにとって永遠の光になるだろう。そして神は、あなたの栄光になるだろう[5]」と。



[1] Ps.18,5.

[2] Ps.18,5.

[3] Jn.1,9.

[4] Ml.3,20.

[5] Is.60,19.

 

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