60 存在するたに始まりを持たず、決して存在することを止めることのできないものは、厳密な意味で永続的な、あるいは、永遠なものと言われる。そのことが、『ヨハネ(の福音)』において示されいる:すなわち彼は、「神が光である[1]」と言っている。ところで、「彼の光の輝き」は、彼の知恵である――それが光である限りでばかりでなく、永続的な光である限りで[2]――。したがって、永遠性の永遠の輝きが彼の知恵である[3]。そのことは、完全に理解されるなら、次のことを明白に言明しいている:子の自存は、父ご自身から由来しているが、時間的に由来するのでなく、また私たちが述べたように、神ご自身以外の他のいかなる始めからも由来しない[4]



[1] Cf.Jn.1,5.

[2] Cf.Sg.7,26.

[3] 訳者(朱門)は、直訳している。訳文の意味は読者自身で詮索せよ。

[4] 本節は、『諸原理について』第12,11以下からの抜粋である。

 

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