１ ケルソスの尊大な表題――彼は、我々に対して彼によって作成された巻物に『真の言葉』という表題を付けました――に対する諸々の(巻の)第一(巻)の中で、我々はあなたが指図したままに、力の限り、この上なく信仰深きアンブロシオスよ、彼の序言とそれに続く諸々の事柄を個々に取り上げ、(彼によって)言われた諸々の事柄の一つひとつを吟味しました。そのとき我々は、彼の許におけるユダヤ人の公言――それはイエスに対して為されたとものとして捏造された公言です――の終わりに至るまで(諸々の事柄を吟味しました)。他方、第二(巻)の中では、我々にできる限りで、キリストを通して神を信じる我々に対する彼の許のユダヤ人の公言に属する諸々の事柄に全面的に対抗した。我々が着手するこの第三書の中では、彼があたかも独自の位格からのように提示する諸々の事柄に対して戦うことが課題である。さて、彼は次のことを言う：キリスト者たちとユダヤ人たちは相互に対してこの上なく馬鹿げた仕方で争っている。そして彼は、キリストに関して我々が行った相互に対する対話は、諺によって『ロバの影の戦い』と呼ばれる戦いと何ら変わらないと言う。また彼は、ユダヤ人たちとキリスト者たちとの互いに対する探求の中に厳かなものは何もないと考えている；なぜなら、両者は互いに、神的な霊から或る救い主が人間たちの種族に到来することが予言されたことを信じているが、予言された者が来たのか否かについてもはや同意していないからであると。確かにキリスト者である我々は、イエスを預言された諸々の事柄に従って来た方として信じた。しかしユダヤ人たちの大多数は、彼を信じることから程遠い。その結果、あの時季のある人たちはイエスに陰謀を企て、今日のある人たちは、当時のユダヤ人たちによって彼に対して敢行された諸々の事柄を是認して、イエスを非難する：すなわち彼は、自分がなんと預言者たちによって到来するだろうことが宣べ伝えられた方、ユダヤ人たちの父祖伝来の諸々(の伝承)に従ってキリストと呼ばれる方であると或る魔術を通して捏造しているとして(彼らはイエスを非難する)。