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マリアの魂

天使たちは、大天使たちとともに、あなたさまをお連れ申し上げたのです。中空を徘徊する汚れた霊たちは、あなたさまのご出発[1]に動転してしまいました。大気はあなたさまのおん過越[2]によって祝福され、第五元素は聖なるものとされました。天は歓声を上げながら、あなたさまの魂を迎え入れました。もろもろの霊たちは聖なる讃歌を歌いつつ、そして喜びに満ちた祭儀を催しながらあなたさまをお出迎え申し上げ、まさにこういわんばかりであります。｢光り輝きながら昇ってくるあの乙女はだれでしょう[3]｣。｢まるで暁の光のように差し出でて、月のように美しく、太陽のように一際輝く(あの娘さんはだれでしょう)[4]｣と。な、なんと美しいことでしょう！ ああ！ なんとあなたさまは、甘く麗しいお方でありましょう！ あなたさまは、｢野に咲く花｣！ ｢いばらのなかのユリのよう[5]｣！ ｢それで乙女たちは、あなたさまをお愛し申し上げたのです｣。｢わたくしたちは、あなたさまの香油の香りを慕い求めて走ります。王さまはあなたさまを、ご自分の酒蔵のなかへと連れていかれました[6]｣。そしてそのとき、もろもろの権威の霊たちは(あなたさまを)お護り申し上げ、もろもろの支配の霊たちはあなたさまを祝福し、もろもろの玉座の霊たちはあなたさまをほめ歌い、(二位の)ケルビムたちは驚嘆しながら歓喜し、また(二位の)セラフィムたちは(あなたさまの)栄光をたたえたのであります。救いのご計画に従って、本性的にそして真実に、自分たちの主のおん母であるあなたさまを[7]！ いやいや、あなたさまはあのエリアのように、｢天へと[8]｣お進みになったのではございません！ あのパウロのように、｢第三天まで[9]｣連れて行かれたのでもございません！ あなたさまは、ご自身のおん子の玉座そのものにまで行き着き、(おん子に)直接まみえ[10]、お喜びになり、そして、なんとも言いようのない鷹揚な気安さをもって[11]お側にお仕えなさっているのであります[12]！ (ああ！ これは)天使たちにと超宇宙的なすべての霊的存在者たちにとって、言語を絶した喜び！ 太祖たちにとっては、絶えざる歓喜！ 義人たちにとっては、言いようのない喜悦！ 預言者たちにとっては、不滅の大歓喜なのでございます！ あなたさまは、宇宙を祝福し、ありとあらゆるすべてのものを聖なるものとなさるのであす[13]！ あなたさまは、疲れたひとたちの安らぎ！ 嘆き悲しむ者たちの慰め[14]！ 病めるひとたちの癒やし、嵐に遭った者たちの港！ 罪を犯した者たちにとっては赦し！ 悩み苦しむ者たちにとっては心温まる励まし！ 願い求める者たちにとっては！ 速やかなおん助けなのであります[15]！