今際の君の宇宙的讃歌
ですから預言者たちは、このように、あなたさまを告げ知らせたのです。天使たちはあなたさまに服属し、使徒たちはあなたさまにお仕え申し上げました。そして、童貞であったあの神の語り部[1]は、終生処女である神のおん母にお仕え申し上げたのです。実際、天使たちは、そして正しい人たち、太祖たち、預言者たちのかずかずの魂は、今日、ご自分のおん子のみもとへと旅立たれようとなさるあなたさまを甲斐甲斐しく見舞ったのであります。使徒たちはあなたさまに付き添い、神さまを頂くおびただしい数の無数の教父たちは、神さまの命令によって地の隅々から、この神的で神聖なるエルサレムへと、あたかも雲に乗ってくるかのように呼び集められたのです。そして、これらの教父たちは、生命の元である主のおん身体の源となったあなたさまに、かずかずの聖なる讃歌を、神の霊に動かされ熱狂きわまりない仕方で[2]語り上げたのであります[3]!
[1]
o`
parqe,noj kai. qeolo,goj;福音記者聖ヨハネをさす。
[2]
evnqeastikw,tata
[3]
“Transitus
Mariae”(i.e.,P.Jugie,
La mort et l'Assomption de la Sainte Vierge, Studi i Testi 114, Rome, 1944;
cf. P.A.Wenger, L'Assomption de la Très
Sainte Vierge dans la tradition byzantine du VIe au Xe
siècle)に由来する伝承によると、神の母の臨終に際して使徒たちと全教会とが、エルサレムに集まったとされる。ダマスコの聖ヨハネは、これについて、後出の第二教話で詳しく語っている。