聖ドミニコの手紙(二)

説教者の中でもっとも小さき者、オスマの参事会員、兄弟ドミニコが、この手紙を受け取るすべてのキリスト信者に、キリストにおいて挨拶を送る。

わたくしにこの任務を与えた使徒座の特使、シトー会修道院長の権威によって、わたしは、この手紙の持参人、ポンス・ロジャー――彼は、異端の派閥から神の憐れみによって改宗した者である――に回答する。

授けられた秘跡によって、わたくしは、三つの主日ないしは主要な三つの祝日に、一名の司祭が、彼を腰まで裸にして、絶えず鞭打ちながら、町の入口から教会まで歩かせるように命じる。さらにわたくしは、彼が、肉、卵、チーズ、その他、肉の種から生まれたすべてのものを常に控えるように命じる。ただし、復活祭、聖霊降臨祭、降誕祭の主日は、この限りではない。わたくしは、これらの日には、この者の以前の誤謬の拒否の証として、これらのものを食するように彼に命じる。彼は、断食をし、魚を控えることによって、毎年、三回、四旬節を守らなければならない。彼は、毎週三日、絶えず断食し、魚、オリーヴ油、ぶどう酒を控えなければならない。ただし、身体的な衰弱や夏の暑さが必要な免除を求める場合には、この限りではない。彼は、様式においても色においても宗教的な衣服を着用すべきである。この服は、胸と背中の両方に、それぞれ小さな十字架が縫い込まれていなければならない。時宜に適っていれば、彼は、毎日、ミサに与り、主要な祝日には、晩課のために教会に行くべきである。彼は、どこにいても、次のように日夜すべての[聖務]日課を唱え、神を賛美すべきである。日に七度、彼は、主の祈りを唱えなければならない。ただし昼は、それぞれ十回唱え、夜半は、それを二十回唱えるべきである。彼は、完全な貞潔を守るべきであり、トレベイユに住まなければならない。彼は、毎月、この手紙を、自分の教戒師に見せるべきである。さらにわたくしは、教戒師に、彼の生活を注意深く監督するように命じる。この監督は、使徒座の特使が、これらの件に関して別様に取り計らうまで続けられねばならない。もしもこの者がこれらの指示の遵守を拒むなら、わたくしは、彼が、偽証者であり、信仰者との交わりから絶たれる異端者であると見なされるように命じる。

[始めに戻る]