「そしてお前は、お前の姉たちと妹たちを受け入れたことで、恥を受ける。そして私は、彼女らを建徳のために与える[1]」。前に(神は)、妹ソドムと姉サマリアの名をあげましたが[2]、いま、再び取り上げてこう言っています。「お前の姉妹たち」と。なぜならサマリアだけが姉であり、ソドムだけが妹だからです。しかし彼女らの娘たちも一緒に数えられていますから[3](主は)彼女らすべてを同じ種類に属するものであると言っているのです。ソドムの娘たちがたくさんいれば、それだけサマリアの娘たちもたくさんいることになります。「そして私は、彼女らを建徳のために与える。それはお前の契約からではない。そして私は、お前と私の契約を立てる[4]」。この再契約の末尾をご覧ください。こうあります。「そしてお前は、私が主であることを知り、思い起こし、困惑することになる[5]」。すなわちお前は、自分の罪を受け入れ、それを思い出したとき、困惑することになるのです。「そしてお前はもはや、口を開くことができなくなる[6]」。私が自分の罪を受け入れ、(神と)私との契約が立てられることによって回復されるとき、私は自分の悪を大いに自覚し、困惑し、私自身を内心で敢えて罰することになるのです。しかし(このとき私に何が起こるかご覧ください。恥辱を前にしてもはや進んで口を開くことができないのです。そしていつそれが起こるのでしょうか。それは、(神が)お前を赦すときです[7]。実際、(神が)私の多くの罪を赦すとき、私は、口を開くことができません。また、私が自分の過ちを赦すとき、私は恥辱と無縁ではありません。かえって私は、自分の過ちを自覚し、私の良心の火に絶えず苦しめられることになるのです。それゆえ、永遠の恥辱と困惑が私たちのために蓄えられているのですから、もしも私たちが罪を犯した場合には、心のすべてを上げて神に祈りましょう。どうか私たちが、全身全霊を打ち込んで終わりまで真理のために戦うことができますように。たとえ私たちの信仰を試す時が押し迫っても――たとえ私たちの信仰が、「ちょうど竈が金を試すように[8]」、危険と幾多の迫害の中で試されても――たとえ迫害が勃発しようとも、神よ、どうか「私たちの家が嵐の中で倒壊」しないように、私たちをお守りください。どうか建物が、砂の上に建てられたもののように、暴風雨によって壊されないように、私たちをお守りください[9]。悪魔すなわち極悪な霊の吹き荒れたとき、今日まで持ちこたえてきた私たちの業が、土台をひそかにえぐられることなく(この嵐に)耐えることができますように。このような試練に対する備えの中で、私たちがキリスト・イエズスにおいて持っている神への愛を明らかにすることができますように。キリスト・イエズスに、栄光と力が代々にありますように。アーメン。



[1] Ez.16,61.

[2] Cf.Ez.16,55.

[3] Cf.Ez.16,55.

[4] Ez.16,61-62.

[5] Ez.16,62-63.

[6] Ez.16,63.

[7] Cf.Ez.16,63.

[8] Cf.Sg.3,6.

[9] Cf.Mt.7,25s.

 

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