16 「そしたあなた方は、海の諸々の魚と天の諸々の鳥、そして諸々の獣と土地の上にいるすべてのものと、土地の上で這うすべての這うものを支配しなさい[1]」とあります。

すでにそれらの諸事は、文字に即して解釈されました――私たちが、「神は言った:我々は人間とその他諸々を作ろう」と言ったとき[2]:そこでは(聖文書は)、「そして彼らは、海の諸々の魚と天の諸々の鳥を支配すべきである[3]」云々と言っています。しかしながら比喩(的解釈)に従うと、諸々の魚と諸々の鳥、あるいは、土地の動物たちと這うものたちの中では、やはり私たちが上で述べた諸事が示されているように私には見えます:すなわち、魂の感知と心の考えから生じる諸事や、身体的な諸々の欲望と肉の諸々の動きからもたらされる諸事が(示されているように私には見えます)。聖なる人たちはだれでも、そして神の祝福を自分たち自身の内で保持する人たちは、それらの諸事の支配を行使します――霊の意思に即して人間全体を処することによって。他方、罪人たちは、むしろ、肉の諸々の悪徳と身体の諸々の欲望からもたらされる諸事によって支配されます[4]



[1] Gn.1,28.

[2] Cf.Hom.Gn.1,12.

[3] Gn.1,26.

[4] Cf.Philon,Leg.all.2,11; Ambroise, De Paradiso,11,51.

 

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