19 アルビ派に対する十字軍の宣教

 

オスマの司教の死後、フランスにおいてアルビに対する十字軍の宣教が開始された。というのは教皇イノセントが、異端者の手強わい反逆心が真実というものの軟らかな攻撃では破られることもなく、また神の言葉である霊の剣によって砕けることもないのを見て憤り、本物の剣の力で戦うことに決意したのである。

司教ディエゴは生存中すでに、この俗世の力による抑圧を預言者としての霊に照らされて預言していた。

つまり、ある機公に公の場で貴人たちの面前において異端者の誤った見解に対して反駁したが、貴人たちが笑みを浮かべて邪教の教主を涜聖に価するような道理をもって弁護したので、憤って天に手を上げていった。主よ、お手を拡げ、彼らを凍らせて下さい」。この言葉を聞いた人びとは、罰が明らかに下だることを予想していたのだと考えた。