45 兄弟ジョルダヌス、兄弟エンリケ、兄弟レオンの入会

 

灰をかけることによって信徒たちに、彼らがちりより生まれ、ちりに帰ることを思い出させる日がやって来ると、われわれは贖罪を始めるにふさわしい日であるため、主に誓ったことを実行することに決めた。下宿の仲間たちはまだ何にも知らなかった。兄弟エンリケが宿から出て行くと、仲間のひとりが訊ねた。「どこに行くのだ、ドン・エンリケ」。「ベタニアへ行く」と谷えた。訊ねたこの男はその時、この言葉が何を言おうとしているのか解らなかったが、後にエンリケが修道院に入ったことを知り、その事実からやっと意味がわかった。つまりべタニアは「従順の家」を意味したのである。

修道士たちが「インムーテル・ハビートゥ[姿を変えよう]」を歌っているとき、われわれ三人はサンティアゴの修道院に到着し、彼らの間の、間に合わせではあるが、適切な場所についた。そして古いものを脱ぎ捨て、そこで彼らが歌っていたことが現実のこととなるよう、新しいものを着けた。