「私の嗣業地は、私に対して森の中の獅子のようになった[1]」。彼が受け継いだご自分のこの地上の嗣業地は、彼に対して獣のようになりました。そしてその嗣業地は、「森の中の獅子のように」ご自分に対して残虐に振る舞うユダヤ人たちになりました。彼の嗣業地がその時、「森の中の獅子のように」なったとしても、驚くべきことではありません。いまでも森の中に獅子どもがいて、イエスに呪いをかけようとし[2]、彼を冒涜し、彼を信じる人々に謀りごとを企てているのです。

「私の嗣業地は、私に対して、森の中の獅子のようになり、私に向かって声を上げた。それゆえ私は、その嗣業地を憎む。私の嗣業地は、私にとってハイエナの巣窟なのか[3]」。彼は、この嗣業地について預言しています。「私の嗣業地は、ハイエナの巣窟にならなかったのか」  ハイエナの巣窟、もっともどう猛で、墓のまわりをうろついて死体を喰らい、屍をむさぼり食うハイエナの巣窟。

「私の嗣業地は、私にとってハイエナの巣窟なのか。嗣業地の周囲には、巣窟があるのか。お前たちは行きなさい[4]」。彼らはそのようなものになってしまったので、私はお前たち天使に命じる。行きなさい。そして獣たちを集め、彼らを獣たちに渡しなさい。「お前たちは行きなさい。そして野のすべての獣たちを集め、それを食べに行かせなさい[5]」。「野の獣たちは」やって来ました。そして、あの(ユダヤの)民を食い尽くしまます。彼らの心が、敵対する霊的存在者たちによって食い尽くされるのを、あなた方はご覧ください。もしもイエスが、彼らを惜しいとは思わず、「お前たちは行って、獣たちを集めなさい」と言われたとすれば、まして私たちを惜しまないこと、その程度はいかばかりでしょう[6]。もしも私たちが、神の律法や福音の教えを行おうとしないならば、イエスは再びおっしゃるでしょう。「お前たちは行って、獣たちを集め、それを(獣たちに)渡しなさい」。しかし私たちは勇気をもって、次のように祈ろうではありませんか。「あなたに(罪を)告白する魂を獣たちに渡さないでください[7]」と。私たちは、数々の過失を悔いながら、告白いたしましょう。そうすれば、私たちが獣たちに渡されることはないでしょう。私たちは聖なる天使たちに引き渡されるでしょう。聖なる天使たちは(私たちの)養育者となり、(私たちを)膝に乗せ、私たちをこの代から、キリスト・イエスにおいて来るべき代に移してくださるでしょう[8]。キリスト・イエスに、力と栄光が代々にありますように。アーメン[9]



[1] Jr.12,8.

[2] Cf.Hom.Jr.XIX,12,31s.

[3] Jr.12,8-9.

[4] Jr.12,9.

[5] Jr.12,9.

[6] Cf.Rm.11,22-24.

[7] Ps.73,19.

[8] ))) avllVavgge,loij a`gi,oij tiqhnoi/j evsome,noij( evpi. ko,lpwn basta,zousin h`ma/j avpo. tou/ aivw/noj tou,tou evpi. to.n me,llonta ev Cristw/| VIhsou

[9] 1 P.4,11.

 

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