さて、「諸々の力の主の業が、カルデア人たちの地にある。なぜならその(地の)諸々の時が来だ。あなた方は、その諸々の倉庫を開けよ[1]」とあります。「その倉庫」の「その」とは、カルデア人たちの地であることは明らかです。またカルデア人たちの諸々の倉庫とは、諸々の出生の教え[2]のことです。

 「あなた方は、この地を洞窟のように探り、それを滅ぼしなさい[3]」。諸々の誕生日の計算を拒否し、それらの計算に対して真理を用い、占星術師たちの言っていることは何ひとつ真理ではないと明言し、「神の諸々の判断は測りがたく[4]」人間によって把握されえないと教え、星座は地上で起こる出来事の原因ではなく、まして我々キリスト者に降り掛かる出来事の原因ではないと断言する人は、主が次のように言う命令を実行していることになります。「あなた方は、それを滅ぼしなさい[5]」と。次に続く言葉、すなわち、「その残り物が生じないようにしなさい[6]」という言葉が何を言っているのか探求されねばなりません。それは、あなた方がカルデア人たちの(諸々の教えの)一部を破棄し、一部を残したりするなと言っているのです。それで私は、その地の残り物をいささかなりとも残してはいけないと命令するのです。「あなた方はそのすべての実りを干からびさせなさい[7]」とあります。カルデア人たちの地のすべての実りを干からびさせることができるほど幸いな人は誰でしょうか。「そして彼らは殺戮に陥らなければならない。彼らは禍である。なぜなら彼らの日が来たからだ。それは彼らへの報復の時である[8]」。



[1] Jr.27,25-26.

[2] doctrinae nativitatum: 人の誕生を占う占星術の教えのこと。

[3] Jr.27,26.

[4] Cf.Rm.11,33.

[5] Jr.27,26.

[6] Jr.27,27.

[7] Jr.27,27.

[8] Jr.27,27.

 

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