ルフィヌスの序文

 

 神的な諸々の巻物の中に次のことが述べられています:幕屋の建設のために、各人が諸々の力に応じて(資材を)奉納した;民の有力者たちと王たちは金と銀と諸々の宝石を奉納し、他の者たちは諸々の青銅と諸々の木材――ただし腐らない諸々の木材――を奉納した。さらにある人たちは、緋色(の糸)、紫色(の糸)、青色(の糸)を奉納した;そして他の者たちは、亜麻布を奉納した。それらは、祭司たちの諸々の衣服と大祭司の祭服にも提供される。他方、より貧しい人たちは、諸々の紅い皮革と雌山羊たちの諸々の毛を奉納したが、それらは拒まれなかった。それゆえ、あのベツァルエルは、神によって一切の知恵に満たされ、それらの物がどのような諸々の使用に適しているかを理解して、奉納する人たちの信心からくるいかなる物も退けなかった、と言われています[1]

ですから、おお、私にとって常に尊敬に値する師父クロマティウスよ[2]、あなたも私たちに命令し、指示して下さい――私たちが神的な幕屋の建設と構築のために、ギリシア人たちの諸々の資材と諸々の富から何かしらを持ってくるように命じています。そこで私は、高齢のアダマンティウスが教会の中でその都度、締めくくったヌンの()ヨシュアに関する二十六個の諸々の教話を、ギリシア語からラテン語に、私の諸々の力の乏しさに応じて、あなたのために直しました。もちろん、私たちが奉納する諸々の事柄の中に、たとえ祭壇に役立つ純粋な金や、教会の諸々の円柱の諸々の基礎を仕上げたり諸々の柱頭を飾る銀が何も見いだせなくても、次のことは、私たちの時代のベツァルエルであるあなたの判断にお任せいたします:すなわち、(私たちが奉納する)それらの諸々の事柄の中には、上述の宝石に該当する石――(あなた方の)弁舌に挿入されて、諸々の神的な事柄に通じたあなた方の大祭司的な胸を飾る石――は何も見出されないのかどうか。あるいは少なくとも、あなたは次のことをよく検討して下さい:(私たちが奉納する)諸々の事柄の中に、王の飾りである紫色の何かや、神秘的な血糊である緋色の何かが織り込まれているかどうか;何かが青色の純粋さと亜麻布の強さを模倣し、祭司的な諸々の衣服に相応しいものを何か持っているかどうか;最後にあなたが私たちの許に、額の羞恥としての紅い皮革を見出すかどうか;せめて雌山羊たちの諸々の毛――それらによって私たちは、私たちの不足を隠します、あるいは、もしも私たちが何らかの諸々の過失に遭遇する場合には、私たちはそれらによって悔い改めつつ(身を)浄めます――を、あなたが発見するかどうかを。ともかく、そのすべてがあなたの判断に掛かるべきです。もちろん、お気に召し得る事柄が何かあれば、それは原作者に属すべきです。なぜなら、他の人たちの労苦によって準備された諸々の事柄を奪い取って、私たちの賞賛に差し向けることは、正当でないと私たちは思っているからです。しかしもしも、非文化的な表現からなら弁舌が諸々の意味の力を損なっているなら、それは私自身の、あるいは、私が(あなたの)ご寛容の下にあなたに申せば、あなたご自身のせいだとして下さい。なぜならあなたが、教養ある人たちに課せられるべき仕事を、教育のない人たちから求めているからです。



[1] Cf.Ex.35,21-33.

[2] 省略