しかし今、カレブは、その諸々の文字の町の方へと昇り、次のことを言いました:「諸々の文字の町を切断し、それを獲得したものは誰にでも、私は、私の娘アクサを妻として与えよう」と。そして、「ケナズの子オトニエルがそれを得ました[1]」。ところで、諸々の文字の町を得たオトニエルは、神の応答と解釈されます。他方で、神が応答する人、すなわち、神によって諸々の秘密を啓示され、諸々の秘め事を開示された人は、神の応答と言われることができます。ですから、古い道具の諸々の文字の町を獲得し、「(人を)殺す文字[2]」を切断することができる人は、カレブの若い兄弟です。

ところで私は、教会に属する者として、カレブの年少の兄弟です。なぜなら私は、律法の文字を切断し細断することによって、その中に霊的な意味を探求するからです。私は文字を滅ぼします――もはや私が肉に即して割礼を施されず、文字に即して無酵母パンを食べず、ユダヤ人たちと一緒にパスカを守らず、文字に即して安息日の世話をしないとき。実際、私には次のことが約束されています:すなわちもしも私が、諸々の文字の町を切断したなら、私の年長の兄弟の娘を受け取るだろうということです。実際、私は以前は、ケナズの息子でした。彼は軽蔑と解釈されます。いったい誰が、私たち諸国民と同じように軽蔑だったでしょうか。私たちは、「イスラエルの暮らしから遠ざかっており、この世の中で希望を持たず、神がいませんでした[3]」。すなわち、その私の年長の兄――私は、諸々の文字の町を滅ぼしたがゆえに、彼の娘をいま受け取ります――は、「エフネの息子[4]」でした。彼は改心と解釈されます。ですから彼は、私に自分の娘を与えます。すなわち、その知識や理解を年少の兄弟である私に、律法は与えてくれます――次のように書かれていることに従って:「神の国はあなた方から取り去られ、そして、彼の諸々の実を作る諸国民に与えられるだろう[5]」と。しかし、律法――その仮面として私たちはカレブを与えました――と、古い契約の文字――私たちはそれを形象的に諸々の文字の町として与えました――とは、それぞれ別物であることが知られねばなりません。

ですから、彼の年少の兄弟である私は、彼の娘を受け取ることによって、彼女を彼女の父の家から導き出します。その彼女がロバの上に座って私と一緒に来たとき――どのような上のロバでしょうか。疑いもなくそれは、救い主の弟子たちが(縄から)解いたロバです[6]――、彼女は自分の父に言います:「あなたは私に祝福を与えてください、父よ、と。そして彼女は上の溜池と下の溜池を受け取りました[7]」。使徒はもっと明瞭に、そのことが「今の生活と将来の生活の約束を持っている[8]」と言っています。それは、救い主がご自分のみ言葉に完成に従う人たちに約束しているとおりです:すなわち「彼らは、現在の代の中で百倍のものを受け取るが、将来の(代の)中で永遠の命を獲得する[9]」と。ですからそのことが、(彼女が)祝福の中で「上の溜池と下の溜池を受け取る[10]」ということです。

私たちも、私たちの主キリストを通してその祝福を受け取るに相応しいものとされるように祈りましょう。彼に「栄光と力が代々にありますように。アーメン[11]」。



[1] Jos.15,16-17.

[2] 2Co.3,6.

[3] Ep.2,12.

[4] Jos.14,6.

[5] Mt.21,43.

[6] Cf.Mt.21,2sv.

[7] Cf,Jos.15,17-19.

[8] 1Tm.4,8.

[9] Mc.10,30.

[10] Cf,Jos.15,17-19.

[11] 1P.4,11.