第二十五講話

レビ人たちと彼らの諸々の籤に与えられた諸々の町について[1]

 

 イスラエルのすべての子らは、土地の中に自分たちの諸々の籤を受け取りました。他方、レビ人たちには、嗣業地の中で神だけで十分です[2]。しかしレビ人たちは、諸々の実りの諸々の初物と十分の一をイスラエルの子らから、神の命令を通して受け取りますから[3]、彼らは、私が敢えて言いますなら、土地からも、そして諸々の住居からも、十分の一を受け取らねばなりませんでした。実際、それが、「(彼らは)すべての人たちから十分の一を受け取った[4]」ということです。

そしてしたがって、「レビの子らの中にいた第一の男たちは、祭司エルアザルの許に、そしてヌンの子イエスの許に、そしてカナンの土地の中のシロの中にいたイスラエルの子らの諸々の部族の長たちの許に近づき言った:『主はモーセの手の中で、私たちに諸々の町を住むために与え、それらの(町の)諸々の郊外地を私たちの動物たちに与えるように命じました』と[5]」。

さらに、諸々の郊外地と諸々の町についても、籤引きが行われなければなりませんでした――それは、レビたちの間で分割が無分別かつ偶然に挙行されているように見られないようにするためです。ですから、イスラエルの子らの中で行われた籤による分配が、ある人は第一の籤に値すると見なされ、他の人は第二の籤に値すると見なされるという理拠を持っていたように――その理拠については、私たちにできた限りで、すでに以前に扱いました;また、モーセを通してヨルダン()のあちら側で、そしてイエスから約束の土地の中で(籤による分割地を)受け取る人たちについても(私たちは扱いました);そこでは最初に籤はベニヤミンに当たりました[6];そして少し後で、他の人たちにも当たりました。その中には最後のダンがいました[7]――、それと同じように、祭司的な階級の中でもレビ的籤の何らかの理拠が存在する必要があります:他の人には第一の、他の人には第二の、また他の人には第三の籤が引かれ、それら(の籤)によってあれこれの諸々の場所が一人ひとりに配分されるために。

ところで、「レビの子らは、ゲルション、ケハト、メラリである[8]」と言われています。そして、名誉の中でケハトが首位を保持したと言われています。なぜなら、ケハトの子らは、アムラム、モーセとアロンとマフリだったからです[9]。ですから、ケハトから、民の祭司的な部分が生まれました。その部分とは、アロンと彼の子らです。他方、モーセは、祭司的な階級の中で、あるいは、祭司的な(階級)に優るものが何か存在し得るなら、(その中で)考えられねばなりません。しかし、彼の子らについては別の理拠があります。ケハトの子らから出た他の者たちは、第二の階級をレビの部族の中で保持しました[10]。彼らは、イツハル、ヘブロン、ウジエルから出ました[11]。次に彼らの後で、ケハトの後で、レビの子らから出た者たちが取り分を受け取ります:ゲルションは三番目に、すべての人たちの最後にメラリが(取り分を受け取ります)[12]

以上が、(レビ人たちの)第一と第二と第三や第四の階級の違いです。私たちはその違いを、何よりも先ず、『諸々の数』の中で注目しました[13]。実際、十二の諸々の部族が大地の四つの諸々の部分を通して主の契約の櫃の周りで保証を行うために階級づけられ、三つの諸々の部族は東方に立たされ、他の三つ(の諸々の部族)はアフリカ方面あるいは南中方向に(立たされ)、他の三つ(の諸々の部族)は西方にある海の方に(立たされ)、他の三つ(の諸々の部族)は北方にある北風の方に(立たされ)た後[14]、彼らも、大地の四つの諸々の部分を通して同じ階級で数えられます。実に東方に――そこには、他の諸々の(部族)の中で第一(の部族)であるユダ族がいました――アロンとその子らが配置されます[15]。他方、残りの人たちであったケハトの子らは、主の契約の櫃を諸々の方の中で持ち上げることと[16]、諸々の喇叭によって音を出すことを定められています――「最初の喇叭が鳴ったとき、東方にいた人たちが宿営を動かし、他方第二の(喇叭)が鳴ったとき、南中方向にいた人たちが(一斉に)立ち上がり、第三の(喇叭が鳴ったとき)西方に(いた人たち)が、第四の(喇叭が鳴ったとき)北風の方にいた(人たちが立ち上がるために。

あなたは、どれほど偉大な秩序と、諸事物のどれほど大きな一貫性とが諸々の聖なる文書の中に守られているかを見ています;いかにして、如何なるものも様式と理拠と秩序なしに行われているかを見ています。あなたが一切の()文書の中でより注意深く見詰めるなら、それらの事柄がそのように秩序付けられていることを、あなたは見出すでしょう。もしもすべての諸々の本を通して心の徹夜的な目を導くことがあなたにとって困難なら、少なくともこの場所の中で述べられている諸々の事柄をより注意深く注目してください。



[1] Cf.Procope, 1040 ABCD.

[2] Jos.13,14; Nb.18,20.

[3] Cf.Nb.18,21-24.

[4] Gn.14,20; He.7,2.

[5] Jos.21,1-2.

[6] Jos.18,11.

[7] Jos.19,40.

[8] Gn.46,11.

[9] Ex.6,18-20; cf.Hom.Nb.4,1.

[10] Jos.21,5.

[11] Ex.6,18.

[12] Jos.21,6-7.

[13] Cf.Hom.Nb.3,3; 4,1-2.

[14] Cf.Nb.2,2s.

[15] Nb.3,38.

[16] Cf.Nb.4,15.