４　しかし、引き続く諸々の箇所の中に何があるか、私たちは見ましょう。エリコは包囲されます。それは攻撃されねばなりません。では、どのようにしてエリコは攻撃されるのでしょうか。剣はそれに対して引き抜かれません。牡羊は差し向けられません。諸々の投げ槍は振り回されません。諸々の祭司的な角笛だけが供用されます。そして、それらによってエリコの諸々の壁が倒壊されます[1]。

私たちは、エリコが諸々の(聖)文書の中でこの世の形象の中に置かれているのをしばしば見出します。実際、福音の中でも、｢人間はエルサレムからエリコに降り、盗賊たちの中に駆け込んだ[2]｣と言われていることは、疑いもなく、アダムの形象でした。なぜならアダムは、楽園からのこの世の追放の地へと追いやられたからです。さらに、エリコの中にいた(二人の)盲人たちも――イエスは彼らが見えるようにするために、彼らの許に来ました――、この世の中で無知の盲目によって抑えつけられている人たちの形象です。神の子は彼らの許に来ました。

ですから、そのエリコが、すなわち、この世が倒壊するはずです。実際、世の終わりは、既に諸々の聖なる巻物によって告知されています。では、どのようにして終わりがそれに与えられるのでしょうか。どのような諸々の手段によって。諸々の角笛の諸々の声によってと[3]、(聖文書)は言っています。どのような諸々の角笛でしょうか。パウロがあなたに、その秘密の奥義を伝えるべきす。彼がみずから何と言っているか、あなたはお聞き下さい：｢角笛が鳴るでしょう。そして、キリストの内に死んだ者たちが、不滅の者たちとして復活するでしょう[4]｣。そして、｢主ご自身が、号令の中で、大天使の声の中で、そして、神の角笛の中で、天から降るでしょう[5]｣と。ですからそのとき、私たちの主なるイエスは、諸々の角笛でもってエリコに打ち勝ち、それを打ち倒します。こうして、その中から、遊女と彼女の一切の家だけが救われるでしょう。

ですから、私たちの主イエスは、来るでしょう。そして、彼は、諸々の角笛の声の中で来るでしょう。しかし、とにかく今、私たちは祈りましょう：彼が来て、｢邪悪の中に置かれた世[6]｣と、世の中にあるすべての諸々のものを破壊してくださるようにと。なぜなら、｢世の中にある一切のものは、肉の欲であり、諸々の目の欲だ[7]｣からです。彼がそれらすべてを破壊して下さるように。とにかく、もうそれを滅ぼしてくださるように。しかし、彼を探索者たちを迎え入れた彼女だけを、彼の使徒たちを信仰と従順との内で受け入れて、諸々のより高いところの中に置いた彼女だけを救ってくださるように。そして彼が、その遊女をめとり、イスラエルの家につなげてくださいますように。

しかし、私たちはもう、彼女の古い過失を思い出したり、考えたりしないようにしましょう。かつて彼女は遊女でした。しかし今は、｢一人の夫キリストに結ばれて、貞潔な乙女｣になっています。使徒が彼女について次のように言っているのを、あなたはお聞きください：｢しかし私は、次のことを決めました：すなわち、あなた方を貞潔な乙女として、一人の夫キリストに差し出すことを[8]｣と。そして、｢実に私たちも、かつては愚か者たち、不信仰者たち、彷徨う者たち、諸々の欲望と様々な快楽に仕える者たちでした[9]｣と言っていた人自身が、彼女に属していました。あなたは、さらにもっと多く学ぶことを欲しますか――どのようにして遊女がもはや遊女でないかを。あなたは更に、パウロが次のように言うのをお聞きください：｢あなたがたは、(かつては)そのような者たちでした。しかし、あなた方は私たちの主イエス・キリストの名において、そして、私たちの神の霊において洗われ、聖化されています[10]｣と。

実に、エリコが滅びるとき、(それを)避けることができるように、探索者たちから救いの極めて有効なしるし、｢深紅の紐[11]｣を受け取りました。実にキリストの血を通して、私たちの主なるキリストご自身の中で、この全教会は救われます。｢彼に、栄光と力が代々にありますように。アーメン[12]｣。