さらにシメオンについても、噂を広め、大部分の驚嘆の元となった事柄が書き記されています。すなわち彼は、幼児を自分の腕に抱いて、言っています。「主よ、あなたは今こそ、あなたのお言葉どおり、あなたのしもべを平和の内に去らせて下さいます。なぜなら私の両目はあなたの救いを見たからです[1]」と。シメオンの言葉は、イエスについて言われたこと、そして彼の父と母が驚嘆したことの最高点、いわば頂上となりました。

 実際、幼児を抱き、自分自身について書き記されていることを予言するだけでは、彼には十分ではありませんでした。彼は、幼児の父と母を「祝福し[2]」、幼児について予言して言います。「見よ、この子は、イスラエルにいる多くの人々の滅びと立ち直りのために、そして逆らいを受けるしるしとして立てられた。あなたご自身の魂も、剣で貫かれるでしょう。それは多くの人たちの心の思いが明らかにされるためです[3]」。



[1] Lc.2,29-30.

[2] Lc.2,34.

[3] Lc.2,34-35.

 

次へ