またイエスの系図には、イエスが(先祖から)降ると言われても、(先祖に)昇ると言われても、同じ人物たちが登場しません。実際、彼を諸々の天から降ってきた方にした人は[1]、任意の婦人たちではなく、罪を犯して聖書から非難される婦人たちを登場させています。ところが洗礼を受けた方を物語る人[2]は、いかなる婦人にも言及していません。マタイには、既に私が申しましたように、タマルの名が挙げられています。彼女は、策略を練って義父と同衾しました。またルツの名も挙がっています。彼女はモアブ人で、イスラエル族の出身ではありません。ラハブの名も挙げられています。彼女がどこから選び出されたのか、私は知ることができません[3]。そしてウリヤの妻がいます。彼女は夫の寝床を汚しました。それはつまり、私たちの主にして救い主は、人々の諸々の罪を引き受けるために、この世に来られたからです。そして神は、「罪を犯したことのない方を、私たちのために罪となさいました[4]」。それで彼は、この世に降られたとき、悪徳に染まった罪深い人々の役割をお引き受けになり、ソロモンの根から――彼の諸々の罪は(聖書に)記載されています[5]――生まれることをお望み になったのです。またレハブアムの根から――彼の諸々の過失も(聖書に)言及されています[6]――、また他の人々の根から――彼らの内の多くの者が「主のみ前で悪事[7]」を働きました。



[1] もちろんマタイである。

[2] ルカである。

[3] ラハブは、異邦人改宗者の象徴としてしばしばオリゲネスによって言及されている。Cf.Hom.Jos.VII, 5 (GCS 7, 337); Com.Mt.XII, 4 (GCS 10, 75).

[4] 2Co.5,21.

[5] Cf.1R.11,1s.

[6] Cf.1R.14,21s.

[7] Cf.1R.15,26; 15,34 et passim.

 

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