ですから私は、あなたがお命じになったことを、できる限り実現しようと努力いたします。律法に関して記されたすべての文書の中で、私が思いますには、『申命記』に関する諸々の教話[1]だけが見当たりません。もしも主が助けてくださり、(私の)両目に健康を与えてくださるなら、私は、それらの教話を、残りの選集に加えたいと思っております。とはいえ、私どもの最愛の息子ピニアヌス[2]――貞潔への愛ゆえに亡命した彼の一団に、私どもは同行しております――が、さらに別のことを命じております。しかし、どうかあなたは、ともに祈ってください。主がそばにいて、このような時代に平和をもたらしてくださいますように。苦しんでいる人たちに恵みを垂れ、私どもの働きの実りが、読者の人たちの進歩のためになりますように。



[1] 言語はoratiunculae オリゲネスが行った講話をさす。結局ルフィヌスは、『申命記講話』のラテン語訳を果たさずに世を去った。

[2] Pinianus: ルフィヌスの友人・聖女メラニアの孫娘の夫である。Cf. SC 90, pp.20-45.