18 (モアブの)王が何かしらそのようなことを考えたのだと、あなたが知るために、()文書の諸々の言葉から理解してください。それらの言葉は、ヘブライ人たちの中から(キリストの教えを)信じた或る先生から説明を受けて学んだものです[1]。次のように書かれています:「そしてモアブは、ミディアンの年長者たちに、『今やこの会衆は、我々の周囲にいるすべての人たちを食い尽くすだろう――牛が野の草を食べつくすように』と言った[2]」。ヘブライ人たちの中から(キリスト教の教えを)信じたその先生は、なぜ(聖文書は)、そのような例を使い、「牛が野の草を食べつくすように」と言ったのかと言いました。疑いもなくそれは、牛が口によって草を切り取り、舌を鎌のようにして、見つけたものをことごとく食べるからです。同様に、この民も、牛のように口と唇によって戦うのであり、諸々の言葉と祈りの中に武器を持っています。そこで、それらのことを知っていた王は、バラムに(使者を)派遣し、諸々の言葉に対抗する諸々の言葉、諸々の祈りに対抗する諸々の祈りを彼にも述べさせようとしました。



[1] オリゲネスに、ヘブライ語聖書の教師がいたことは、研究者の間では周知である。

[2] Nb.22,4.

 

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