26 このようなわけで、神はそのような方法を使います。それは、いまだに粗野で、少し前に悪霊たちの崇拝から引き離され始めた民が悪霊たちに引き渡されないようにするためであり、呼び求める魔術師への諸々の応答が許されて、悪霊たちの種族が、意志の権能を剥奪されないようにするためです。そこで神は機先を制し、バラムが行って、呪いをかけるために悪霊たちを呼び出すことを禁じました――もちろん彼が、貪欲から離れるという条件で。しかし、彼は金銭の欲に頑なに留まったので、神は意志の自由を尊重し、彼が行くことを許しました。とは言え、神は、ご自分の言葉を彼の口の中に置き、悪霊たちによってもろいが為されるのを禁止しました[1]。それは、(呪いに代えて)諸々の祝福に場を与えるためでした。バラムは、諸々の呪いの代わりに、諸々の祝福と諸々の預言を行いました。それらの預言は、イスラエルばかりでなく他の諸国民をも建徳することができるものでした。



[1] Cf.Nb.23,5-12.

 

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