27 もしも彼の諸々の預言が神聖な諸々の巻き物の中に挿入されているのであれば、なおのことそれらは、当時メソポタミアに住んでいた人たちによって(文書に)記されているはずではないでしょうか。なぜなら彼らの許で、そして彼の術の弟子たちであったことが知られ散る人たちの下で、彼は偉大な人物と見なされていたからである。実に彼から、魔術師たちの種族と制度が東方の諸地域で開花したと伝えられています。彼らは、バラムが預言したすべての事柄を自分たちの許に(文書に)記して持っており、さらに次のことも(文書に)書いて持っています:「星がヤコブから上り、人間がイスラエルから立ち上がる[1]」と。魔術師たちは、それらの事柄を彼ら自身の許に(文書に)書いて持っています。それで、イエスが生まれたとき、彼らは星を認め、預言が成就したことをよく理解しました――聖なる預言者たちの諸々の言葉を聞くことをないがしろにしたイスラエルの民以上に。ですから彼らは、バラムに関する諸々の記事を残す諸文書だけから、然るべき時が臨んだと理解し、馳せ参じて探し、すぐに彼を拝みました。そして、自分たちの信仰が大きいものであることを示すために、小さな子どもを王様でもあるかのように崇拝しました[2]



[1] Nb.24,17.

[2] 原始キリスト教では、よく知られた見解。なお、この訳を見て著述活動をした者は、そのことを明記しなさい。

 

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