28 しかし私たちは、当面の課題に戻りましょう。バラムは、神にとって困った者でした。彼は、イスラエルの子らを呪うために行って、悪霊たちを呼び出す許可を与えてくれるように(神に)ほとんど強要しました。彼の許にはもう神が来ています。「彼はロバに乗り」、み使いが彼に立ちはだかりました[1]。このみ使いは、イスラエルを守護しており、彼について、主が次のように言ったと書き記されています:「私の使いがあなたと共にいる[2]」と。彼は、行くことにこだわって、それを許されましたが、道すがらロバによって押しつぶされました[3]。しかし、魔術師は、悪霊たちは見ても、み使いは見ませんでした。しかし「ロバはみ使いを見ました[4]」。それは、(ロバが)み使いを見るのに相応しかったからではありません――実際(そうするのが)相応しくなかったのと同様に。そうではなく、バラムを狼狽させるためであり、()文書が或る箇所で言っているように、「物言えない動物が人間の声で応え、預言者の愚かさを告発する[5]」ためでした。



[1] Cf.Nb.22,22.

[2] Ex.32,34.

[3] Cf.Nb.22,25.

[4] Cf.Nb.22,23.

[5] 2P.2,16.

 

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