次に(聖文書は)、かつての高慢で実りのない王の諸々の諸都市を一つひとつ枚挙して言います:「ヘシュボンの中に、そして、それに隣接するすべての(町の)中に[1]」。(聖文書が)シホンの特別な町としてヘシュボンの名を挙げたのはどういうことでしょうか。ヘシュボンは、「諸々の思い」と解釈されます。したがって、悪魔的な王国の最も重要な部分とその最強の権能が「諸々の思い」の内に君臨しているのは当然です。実際、主もそのような意味で言っています:「心の中から、諸々の悪い思い、諸々の殺人、諸々の不貞、諸々の窃盗、諸々の偽証、諸々の冒瀆が出てくる。そしてそれらが、人間を汚すのである[2]」と。それゆえ、その町は放火され、火によって焼き尽くす必要があります[3]。どのような火によってでしょうか。もちろん、救い主が次のように言っている火です。こうあります:「私は地上に火を放ちに来た。その火が点けられるのを私はどれほど望んでいることか[4]」。



[1] Nb.21,25.

[2] Cf.Mc.7,21-23.

[3] Cf.Nb.21,28.

[4] Lc.12,49.

 

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