18 バラムが座っていたロバは――聖書が｢主よ、あなたは人間たちと家畜たちを救われる[1]｣と言っていますから――、愚かさや無邪気さによって動物たちになぞらえられる信者の人たちの部分であると理解することができます。実際、使徒も、そのような意味で言っています：｢しかし兄弟たちよ、あなた方はあなた方の召し出しを考えてください。あなた方の中に知恵ある者たちが多くいるわけではなく、力ある者たちが多くいるわけではなく、高貴な者たちが多くいるわけではありません。むしろ神は、知恵ある者たちを恥じ入らせるために、世の愚かなものどもを選びました[2]｣。ですから、諸々のたとえ話の中で扱われた諸々の事柄を、諸者の福音の言葉は、実際に行われたこととして描写しているように、彼ら(愚かな者たち)は、律法学者やファリサイ派の人たちというあの最悪の主人たちによっていわば従わされ、縛られていましたが、主によって解き放たれました――主ご自身によってではなく、彼の弟子たちによってです。実際、彼は、弟子たちに言っています：｢あなた方は、あなた方の前にある町に行きなさい。そうすると、あなた方は繋がれたロバとその子ロバを見つけるだろう。あなた方は(それらを)解き放って連れてきなさい[3]｣と。