11 しかし『列王記』の第二の書から[1]、ダビデが民を数えたとき、次のように書かれている諸々の言葉を私たちは引用してみましょう。こうあります:「預言者であり先見者であるガドに主の言葉が臨んで、言った:『あなたは言って、ダビデにこう語りなさい:私はあなたの上に三つのことを掲げる。あなたは、それらの中から一つをあなたのために選びなさい。私はそれをあなたに対して行う』と。そしてガドは、ダビデの許に入り、彼に告げて言った:『三年間、あなたの土地に飢饉が来るだろう。あるいは、あなたは三ヶ月間、あなたを追跡するあなたの敵たちの前から逃げる。あるいは三日間、あなたの土地に死が生じる。そこであなたは、私を遣わされた方に私が何と答えるか熟慮して見てください』と。そしてダビデはガドに言った:『数々の艱難が四方から私に抗しがたく迫っている。しかし私は、むしろ主の諸々の手の内に倒れたい。なぜなら彼の憐れみは多いからである。私は人間たちの諸々の手の中に倒れたくない』と。そして主は、イスラエルの中に、朝から昼食の時間まで死を与えた。そして、ダンからベエル・シェバまでの民の中から、七万人の男たちが死んだ。そして神の使いが、自分の手をエルサレムに伸ばし、それを滅ぼそうとした。そして主は、邪悪について悔い、民を絶やそうとしたみ使いに向かって:『十分である。あなたは、あなたの手を引きなさい』と言った[2]」。



[1] 直訳している。実際には、『サムエル記』下である。

[2] 2S.24,11-16.

 

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