盗用厳禁

36 ですから(聖文書は)、「(この民は)、獲物を食べるまで、眠らないでしょう[1](と言っています)。実際、ライオンの子やライオンになぞらえられるその民は、獲物を奪い取るまで、すなわち、諸々の天の国を略奪するまで、休むことなく、眠ることもありません。なぜなら「ヨハネの日から、諸々の天の国は力を受けており、力を行う者たちがそれを略奪しようとしている[2]」からです。しかし、それらのことが、キリストの諸々の秘蹟の内に同盟した私たちの民に関して書かれたものであることを、あなたがもっと明瞭に認識するようになるために、モーセが他の箇所でも同様の事柄を表明しているのをお聞きください。彼は言います:「彼らは、牛たちの凝乳と羊たちの乳を子羊たちの脂身と雄羊たちの脂身とともに、牡牛の子らと雄山羊を諸々の腎臓の脂身とともに、そして小麦を(与えられ)、ぶどうの房の血すなわちワインを飲むだろう[3]」。ここで、「ぶどうの房の」と呼ばれている「血」は、救い主が次のように言っているぶどうの木から生まれるぶどうの房の血です:「私は真のぶどうの木である。(私の)弟子たちはぶどうの枝である。他方、父は、そえらができるだけ多くの実を結ぶように、それらを剪定する農夫である[4]」とあります。

 ですからあなたは、イスラエルの真の民です。なぜならあなたは、血を飲むことを知っており、私たちの神のみ言葉の肉を食べること、神のみ言葉の血を飲むこと、そして真のぶどうの木から――しかも父が剪定するぶどうの枝から――出るぶどうの房の血を飲み込むことを知っているからです。それらのぶどうの枝の実が、「傷付けられたものたちの血[5]」と言われるのは相応しいことでしょう。私たちは、彼らの諸々の言葉と教えから、その血を飲みます――もしも私たちが、ライオンの子らのように身を起こし、ライオンのように飛び上がる者たちであるなら[6]



[1] Nb.23,24.

[2] Mt.11,12.

[3] Dt.32,14.

[4] Cf.Jn.15,1-8.

[5] Nb.23,24.

[6] Nb.23,24.

盗用厳禁

次へ