「そして彼は、彼のたとえ話を受け取って言った」と(聖文書は)言っています。バラムはそのたとえ話を通して次のように言っています[2]

バラクよ、立て。そして聞け。ツィポルの子よ、諸々の耳によって証を受け入れよ。

神は人間のように欺かない。人間の子のように怖じ気づかない。神は自分が言ったことをみずから行わないだろうか。神は語ったなら、固執しないのだろうか。

見よ、祝福するために私は取り立てられた。私が祝福したなら、私はその祝福を取り返さない。

ヤコブの内に労苦はないだろう。イスラエルの中に痛みは見られないだろう。彼の神なる主が彼とともにおり、諸々の君の数々の威光が彼とともにある。

彼をエジプトから導き出した神は、彼にとって一角獣の栄光のようである。

なぜならヤコブの内に予言はなく、イスラエルの内に占いはないだろうから。

ヤコブとイスラエルには、神が何を成し遂げるかが、適時、語られるだろう。

見よ、民がライオンの子のように立ち上がり、ライオンのように飛び跳ねるだろう。民は寝ないだろう――獲物を食べ尽くし、傷つけられたものたちの血を飲むまで。



[1] Rm.5,20.

[2] Nb.23,18-24.

 

次へ