民数記第十八講話

 私たちは、バラムが神のみ言葉の内に語った諸々の事柄の中から、第四の預言を手にしていますので、それについても、神がお許しになる諸々の事柄を明らかにしたいと思います。しかし、その預言の序言には、上に私たちが述べたのと似た諸々の事柄が前置きされています[1]。それはこう言っています:「バラクは、バラムに対して怒り、彼に向かって手を打ち鳴らした。そしてバラクはバラムに言った:『私は、私の敵を呪うために、あなたを呼んだ。ところが見よ、あなたは祝福したが、三度も祝福した。そこであなたは、自分の場所に逃げなさい。私は、あなたを尊敬するだろうと言った。ところが今、主はあなたから尊敬を騙し取った』[2]」。(聖文書は)それらの言葉の中で次のことを明示しています:バラムが悪霊たちの奉仕によって欺かれたのでなく、神の力によって諸々のよりよい事柄に写されたことをバラクも理解して、次のように言ったのです:「主が、あなたから尊敬を騙し取った[3]」と。



[1] 『第十七講話』1(拙訳)を参照せよ。

[2] Nb.24,10-11.

[3] Nb.24,11.