10 したがって、以上のすべてのことから、次のことが結論されます:すなわち、このバラムの知識でさえ――彼はその知識のゆえに、ヤコブを呪うために、東のメソポタミアの山々から呼び出されました[1]――、至高者から諸々の端緒と起源を持っている;それゆえ彼には、動物たちの諸々の本性や鳥たちの諸々の動きや諸々の声の諸々の違いに関する認識がある;ところが彼は、諸々の善の知識のために彼が受け取った諸々の事柄を、諸々の悪の行使に向けてしまったと。それと同様のことが、たとえば次の場合にも見られると私には思われます:すなわち、医術を学び、諸々の()草の諸々の効力と諸々の調合――それらは疑いもなく、治療のために神から人間たちに与えられた――を認識した人が、意図を変えて、諸々の身体の健康のために提供されたその一切の知識を悪のために使い、医者の代わりに毒殺者なり、諸々の治療薬の代わりに諸々の病気を、諸々の健康の代わりに諸々の死をもたらす場合です。



[1] Cf.Nb.23,7.

 

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