11 しかし、一切の知識の知恵が神から起源を引き出しており、悪い意図の人間たちによって、あるいは、さらに悪霊たちによって――彼らは神の知恵に或る諸々の腐敗を混ぜ込む――悪へと逸らされることを、私たちがもっとよく理解するために、『ダニエル書』の中で、まさにダニエルと、彼の三人の友達について書き記されている諸々の事柄を読み直すことにしましょう:ネブカドネツァル王は、彼ら(四人)を三年にわたって教育し、彼らが自分の知恵すなわち自分の祖国の知恵、バビロニア人たちの知恵においてもっとも知識ある者になることを望みました[1]。そして、こう書かれています:「主は、彼らに、一切の文芸における知識と理解と思慮をお与えになった。そして(彼は)ダニエルに、一切の言葉と幻と諸々夢とにおける理解をお与えになった。そして彼らは、王の前に出た。そして、王が彼らに尋ねたどんな事柄においても、彼らが一切の言葉と思慮と技能とにおいて、彼の王国全土にいたソフィストたちや哲学者たちよりも十倍も優っていることを見出した[2]」と。



[1] Cf.Dn.1,5.

[2] Cf.Dn.1,17-20.

 

次へ