「そして、バラムはバラクに言った:『私は、あなたが私の許に遣わしたあなたの伝令たちに語って、次のように言ったではありませんか:たとえバラクが私に、銀と金に満ちた自分の家を与えても、私は、主の言葉を逸脱して、私自身(の独断)でそれを善くも悪くもすることはできないでしょう[1]。神が私に言ったことを、私はすべて話します。そこで今、見よ、私は、私の場所に戻ります』と[2]」。バラムは、いつもの奉仕者たちを通して諸々の応答が自分にもたらされたのでなく、万物の権能を持つ方からもたらされたことを知り、「私は主の言葉を逸脱して、私自身(の独断)でそれを小さなものにも偉大なものにもすることはできない」と言って正しく抗議したように思えます。実際、彼は、諸々の生け贄や諸々の奉納物によって変えられるものに語ったのではありません。それは、「変化も変化の陰もない方[3]」でした。それゆえ司祭は、諸々の報酬によって変化されることができません。神は諸々の奉納物によって動かされないからです。



[1] 「それ」とは主の言葉のこと。

[2] Nb.24,12-14.

[3] Jc.1,17.

 

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