それゆえ私は、非常の驚いています:そのことがバラムについて書かれているのに、彼には、預言者たちにとって普通に使われている「主がこれらのことを言う[1]」という言葉を言うことが許されておらず、「バラムは言った。真実に見る人間が言った[2]」と言ったのはどうしてでしょうか。さらにどうして、バラムについて、「彼は至高者の知識を知っている[3]」という偉大なことが理解されるのが相応しいのでしょうか。彼はバラク王に、イスラエルの子らが諸々の生け贄を食べ、姦淫を犯すようにするために[4]、彼らの前に躓きを置く方法まで教えたのです。実際、聖なる預言者たちや使徒たちについて、「彼らが至高者の知識を知っている」と言われていることを誰かが見出すのは難しいでしょう。もちろんパウロは、「人間たちに語るのが許されない言語を絶した諸々の言葉をみずから聞いた[5]」と言っているととしても、彼は、自分が至高者の知識を持っていると表明しませんでした。そこで私たちは、神がその言葉に関して何らかの相応しい事柄を私たちに啓示してくださるかどうか、もっと注意深く見てみましょう。



[1] Cf.Jr.7,11.

[2] Nb.24,15.

[3] Nb.24,16.

[4] Cf.Nb.25,1-3.

[5] 2Co.12,4.

 

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