民数記第二講話

宿営地の秩序

 『民数記』の最初の朗読[1]は、次のことを教えてくれました。すなわち、エジプトの地を脱出し、荒れ野を通る旅路を歩んだ神の軍勢は、モーセとアロンの視察を受け、すなわち人口を調査され、個々の部族に分けられ、特定の数の下に数えられました[2]。私たちは、そのことを、いわばこの小著に関連するすべての事柄と一緒くたに説明しながら、エジプトというこの世を脱出し、約束の地――すなわち霊的存在者たちの場や、諸々の天の国の栄光と嗣業の地――へと急ぐ神の民が、或る数々の秩序と諸々の功績の数々の度合いに応じて導かれていく様があらかじめ描かれていると申しました。それらの事柄を通して、「諸々の善きこと[3]」の壮麗さが、律法の数々の描写の内に素描されていることを、私たちは明らかにしました[4]



[1] 第一講話に際して朗読された『民数記』の箇所をさす。

[2] Cf.Nb.2,32.

[3] He.10,1.

[4] このような聖書解釈の原理は、すでにオリゲネスの初期の著作『諸原理について』に述べられている。