「そしてイスラエルは、シティムに到着した。そして、民は汚れた。そして(民は)、モアブの娘たちに姦通した。そして彼女らは、自分たちの諸々の偶像の諸々の生け贄に彼らを招いた。そして民は、彼女らの諸々の生け贄の中から(幾らか)食べ、彼女らも諸々の偶像を崇拝した。そして民は、ペオルのバアルに献納された。そして主は、イスラエルに対する激情で怒り狂った[1]」と(聖文書は)言っています。

 それらの言葉の内に、私たちがしばしば言及してきたことが明示されています。なぜならバラムは、神の力によって制限され、イスラエルを呪うことを許さず、その代わりにバラク王を喜ばせようとして、(聖文書に)書かれているとおり、次のように言っています:「来てください。私はあなたに勧告を与えます[2]」と。そして、勧告の内のどんなことを彼が与えたのか、個々では明らかになっていませんが、同じ『諸々の数の書』の後の諸々の箇所の中に書かれて言及されています[3]。しかし、『ヨハネの啓示』の中でもっと完全に言及されています。そこには次のようなことが収められています:すなわち、「あなたは、そこで、バラムの教えを持っている。彼はバラクに、イスラエルの子らの面前に躓きを置き、諸々の偶像のために屠られた諸々の生け贄を食べ、姦淫するように教えた[4]」と(聖文書は)言っています。



[1] Nb.25,1-3.

[2] Nb.24,14.

[3] Cf.Nb.31,16. なお、訳文中の『諸々の数の書』とは、『民数記』である。

[4] Ap.2,14.

 

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