そのことから、バラムが邪悪さを使って、王に勧告を与え、彼に次のようなことを言ったことが明らかになります:すなわち、「この民は、(自分たちに)固有の諸々の力によってではなく、神を崇拝することによって、そして、純潔を守ることによって勝利します。もしもあなたが、彼()に勝つことを望むなら、先ず彼らの純潔を捨て去ってください。そうすれば、彼らはおのずから打ち負かされるでしょう。しかし、それらの事柄に対しては、兵士たちの力によってではなく、婦人たちの優美さによって戦うべきです。軍人たちの荒々しさによってでなく、女性たちの色っぽさによって戦うべきです。あなたは、ここから遠く離れ、軍人たちの手を遠く押しのけてください。そしてあなたは、少女たちの選りすぐりの容姿を集めて、彼女たちが足取り軽く手を叩いて、にこやかに行くようにしてください。容姿が軍人たちを打ち負かします。美しさが剣を捕らえます。戦闘では打ち負かされない彼らは、容姿によって打ち負かされるでしょう。しかし、モアブの婦人たちが、彼らが欲望に手を出し、罪に首を傾けたことに気付いた場合、彼らが諸々の偶像の諸々の生け贄から(幾らかを)味わうことに同意するまで、彼女らは、欲情した彼らに自分たち自身を提供しないでしょう。このようにして彼らは、欲望に駆られて、女性たちの諸々の勧告に従い、恥辱の偶像である『ペオルのバアルに先ず献納されるでしょう[1]』」と。



[1] Cf.Nb.25,3.

 

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