それらの事柄が、バラムの諸々の勧告でした。王バラクは、それらを受け入れると、男性的な諸々の腕力によってでなく、女性的な美貌によって編成された軍隊を、戦闘的な激情によってでなく、欲望の炎によって焚きつけられた軍隊を直ちに準備しました。恥じらいが彼女を抑えることはありませんでした。慎みが彼女を妨げることはありませんでした。祖国の愛と国民の悪徳が共に息を合わせて淫乱へと向かい、破廉恥が諸々の徳行を欺くために現れました。何とおぞましい! 欲望は、諸々の法の諸々の罰によってほとんど抑えられず、剣の恐怖によって阻止されることもほとんどありませんでした。婦人がみずからの魅惑によって国王に気に入られ、祖国の救いを追求できるだろうと信じた場合、いったい(彼女は)罪悪の何を犯さないでしょうか。こうしてイスラエル人たちは、鉄によってでなく色欲によって、徳によってでなく欲望によって捕らえられ、「ミディアン人の女たちのに姦通しました。そして、神の怒りが彼らの上に生じました[1]」。



[1] Cf.Nb.25,1-3.

 

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